SDGs・SNSの視点から見た新聞メディア・新聞広告
――社会課題と情報発信をめぐる意識調査

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 地球温暖化やフードロスなどさまざまな社会課題の解決に向け、SDGs(持続可能な開発目標)に取り組む企業が増え、メディアでも広く紹介されています。本調査では、生活者のSDGsへの関心や社会課題の解決に取り組む企業への印象などを尋ねました。そこで明らかになった新聞読者の行動や価値観をご紹介します。
 また、誰もがSNSで情報を発信・取得できるようになり、新聞広告は読者以外にも届けられるようになりました。SNSに新聞広告に関する投稿をした経験がある人、新聞広告に関する投稿に「いいね」などの反応やシェアしたことがある人を対象に調査を実施し、拡散されやすい新聞広告の傾向をご紹介します。

 調査結果をまとめた資料を掲載します。企画書、プレゼン資料等にご活用ください。

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SDGs編(PDF) SNS編(PDF)

新聞読者は社会課題の解決を重視
幅広い世代に拡散する新聞広告

~「SDGsと新聞メディア」「SNSと新聞広告」に関する調査結果を発表~


 日本新聞協会広告委員会は4月20日、「SDGs・SNSの視点から見た新聞メディア・新聞広告――社会課題と情報発信をめぐる意識調査」の結果を発表しました。この調査は、新聞読者が持つSDGs(持続可能な開発目標)など社会課題の解決に取り組む企業への印象や、SNSで新聞広告を拡散する人の特徴、拡散しやすい情報を調べたものです。
 調査結果からは、新聞読者は社会課題の解決を重視する企業に好感を持ち、社会貢献に積極的な企業姿勢が消費行動に大きな影響を与えていることが分かりました。新聞広告は性別男女問わず幅広い層で拡散され、さまざまな情報が投稿・共有されていることも明らかになりました。
 この調査は2023年1月、全国の15歳から79歳までの男女1200人(「SDGsと新聞メディア」1000人、「SNSと新聞広告」200人)を対象に、インターネットリサーチで実施しました。

<SDGsと新聞メディア>

 日本人の人口構成比に応じて抽出した1000人の回答をまとめました。「紙」の新聞だけでなく電子版やインターネット経由で新聞の情報を見聞きする人を含め、週1日以上接している人を「新聞読者」、それ以外の人たちを「新聞低関与者」として集計しました。

◇社会課題への理解が高い新聞読者

 新聞読者のうち52.8%がSDGsを、43.0%がカーボンニュートラル・脱炭素を「内容(意味)まで知っている」と回答しました。新聞読者の認知度は、新聞低関与者に比べそれぞれ約20ポイント上回っており、社会課題への理解が高くなっています。

◇持続可能な社会の実現に向けた取り組みに関心が高い新聞読者

 「SDGs」を知っている新聞読者の69.1%、「カーボンニュートラル・脱炭素」を知っている新聞読者の65.1%が、これらの社会課題に関する取り組みに「とても関心がある」「やや関心がある」と回答しました。一方、新聞低関与者の関心は、いずれも40%台にとどまり、新聞読者は持続可能な社会の実現に向けた対応に高い関心を持っています。

◇新聞読者は地域社会を重視、社会課題解決に向け行動

 新聞読者は新聞低関与者よりも、「地方銀行や信用金庫と取引する」「お金や物品を寄付する」「地域の商店街で買い物をする」といった傾向があり、地域社会を重視する姿勢が見られました。またSDGsに関連した行動に関し、新聞読者の7割以上の人が「ゴミの分別をしっかり行う」「買い物でエコバッグを使用する」「節電・節水など省エネルギーに努める」「食品の食べ残しや廃棄食料をなるべく減らすよう工夫・努力する」ことに取り組んでおり、社会課題の解決に向け積極的に行動しています。

◇社会課題の解決を重視する企業に好感を持つ新聞読者

 「SDGs」「カーボンニュートラル・脱炭素」に積極的に取り組んでいる企業に対し、新聞読者の7割以上が「社会に貢献していると思う」「好感が持てる」「信用・信頼できる」と回答し、好意的に捉えています。また、新聞読者は新聞低関与者よりも、「具体的な行動をもっと知りたい」「同業他社よりもひいきにしたくなる」「親しみを感じる」といった傾向が見られ、社会課題の解決に向けた取り組みを重視しています。

◇社会貢献に積極的な企業姿勢が消費行動を促進

 商品・サービスの選択理由になる社会貢献活動として、新聞読者は新聞低関与者よりも、「カーボンニュートラル・脱炭素への取り組み」「SDGsへの取り組み」「地域(地元)への貢献」「新型コロナウイルス感染症防止への対応」「チャリティーや福祉活動」を重視する傾向が見られました。社会貢献に積極的な企業姿勢が、消費行動に大きな影響を与えています。

<SNSと新聞広告>

 調査対象者1200人のうち、性別・年代・地域を問わず、SNSで新聞広告について投稿したり、「いいね」などの反応やシェアしたりした経験がある200人を抽出して調査しました。

◇幅広い層で新聞広告をシェア

 調査対象者200人のうち、最も多かったのは40代男性で、20代・40代女性が続きました。新聞広告を投稿した経験がある人のうち、最も多かったのは40代男性で、30代・50代男性、20代女性が続きました。新聞広告を反応・シェアした経験がある人では20代女性と40代男性が最も多く、40代・10代女性が続きました。新聞広告について投稿する人と反応・シェアする人は、性・年代により傾向が異なりました。利用しているSNSサービスはLINE、ツイッターの順。年代別に見ると、15~19歳はインスタグラム、20代から40代まではツイッターの利用が多いことが分かります。

◇共感した新聞広告をSNSで発信

 新聞広告に関する投稿、反応・シェアした理由は、「好きな商品/サービスの広告だったから」「広告の内容が楽しかったから」「話題になったり拡散したりしそうな内容だと思ったから」「好きなイメージキャラクター(人物、グループも含む)だったから」が上位に挙げられました。また、新聞広告のイラストやデザインは「投稿」、コピーは「反応・シェア」を促す傾向にあることがうかがえます。

◇SNSで幅広く共有される新聞社発の情報

 SNSで新聞広告について投稿、反応・シェアした経験がある人は、新聞社が発信する「芸能・映画・演劇・音楽」「旅行」「ファッション・美容」「スポーツの結果・成績・記録・解説」に関する情報をSNSで発信したい・発信してもいいと回答しました。15~19歳と20代は「アニメ・漫画」「流行もの」、30代は「仕事・労働・就職関係」「目を引いた新聞広告」、40代は「新商品・新サービス」「防災・災害・復興関連」などが多く挙げられました。年齢によって興味・関心を持つ分野が異なり、新聞社が発信するさまざまな情報はSNS上で幅広く投稿・共有されていることが分かります。

<SNSで話題になりやすい新聞広告>

 SDGsやカーボンニュートラル・脱炭素に関する意識を尋ねた1000人のうち、SNSに投稿したことのある人の13.6%が、印象に残った新聞広告に関するコメントや写真・画像をSNSで発信した経験があると答えました。またSNSで他者の投稿を閲覧している人のうち、16.6%が新聞広告に関する投稿に「いいね」などの反応やシェアをした経験があると回答しています。新聞広告が発信する情報は、SNSでも話題になりやすいと言えます。


◆「SDGs・SNSの視点から見た新聞メディア・新聞広告――社会課題と情報発信をめぐる意識調査」概要

調査対象:全国の15~79歳の男女
調査方法:インターネットリサーチ
調査時期:2023年1月20日~同22日
有効回答数:1200サンプル(「SDGsと新聞メディア」1000人、「SNSと新聞広告」200人)

◆日本新聞協会について

新聞・通信・放送123社で構成する一般社団法人。会長は丸山昌宏(まるやま・まさひろ/毎日新聞社代表取締役会長執行役員)

◆日本新聞協会広告委員会について

日本新聞協会会員新聞社の広告・営業局長63社63人で構成。委員長は小野剛(おの・たけし/毎日新聞社執行役員営業・事業担当営業総本部長)。

〈この件に関する問い合わせ先〉

日本新聞協会 広告部広告担当
メール:koukoku@pressnet.or.jp

以  上