ウィズコロナ時代も新聞の信頼度はトップ
高まる新聞広告への関心・注目
~新聞社発の情報と企業広告に関する調査結果を発表~
日本新聞協会広告委員会は3月24日、「ウィズコロナ時代の新聞メディア――新聞社発の情報と企業広告に関する調査」の結果を発表しました。この調査は、新型コロナウイルスの感染の様相が刻々と変化し、信頼できる情報が求められる中で、人々はどのようにメディアに接触し、そこで得た情報をどう評価しているかについて調べたものです。
調査結果からは、コロナ禍において新聞の信頼度は最も高く、デジタル版を含む新聞社発の情報への接触も大幅に増加していることが分かりました。また、新聞広告への関心・注目も高まっており、特に若年層は新聞広告をきっかけに、広告内容をインターネットで調べたり、SNSで発信したりといった行動の変化が大きいことも明らかになりました。
この調査は本年1月、全国の15歳から79歳までの男女1243人を対象に、インターネットリサーチで実施しました。
◇新聞を読む人の8割が「ほぼ毎日」接触
「新聞(紙)」を読む人の77.4%が「ほぼ毎日」接触しています。新聞社がニュースを提供することが多い「ニュースサイト」や「検索・ポータルサイト」にも8割近くの人が「ほぼ毎日」接触しており、新聞社発の情報は生活者にとって必要不可欠な存在となっています。
◇コロナ禍での信頼度は新聞がトップ
新型コロナウイルス感染拡大後、「世の中の動き」や「ニュース」を入手するメディアの中で、「新聞(紙)」を「信頼できる」「やや信頼できる」と回答した人は合わせて67.2%に上りました。これは調査の対象である全メディアの中で最も高い評価となっています。
普段新聞に接触している人(新聞接触者)の80.5%が「新聞(紙)」を信頼できるとしているほか、普段新聞に接触していない人(新聞非接触者)でも「新聞(紙)」は「テレビ」に次いで信頼度が高くなっています。
◇感染拡大後、新聞情報への接触が大幅増加
新型コロナウイルス関連のニュースが報道されるようになって以降、21.0%の人が「新聞(紙)」に接触する時間や回数が「増えた」「やや増えた」と回答しています。「新聞のニュースサイト」は38.9%、「新聞のデジタル版/電子版(有料)」は40.9%、「同(無料)」は36.8%の人が、接触が「増えた」「やや増えた」と回答しており、コロナ禍において新聞社が発信する情報への接触は大幅に増加しています。
新聞社発の情報への接触が増えた理由として、「新聞(紙)」は「情報がわかりやすい」(40.0%)、「情報が信頼できる」(34.5%)、「情報が幅広い」(31.8%)、「地元の情報が多い」(31.8%)ことが上位に挙げられているほか、「新聞のデジタル版」や「新聞のニュースサイト」は「情報が早くて新しい」「情報がわかりやすい」「情報が信頼できる」として評価されています。
新型コロナの感染拡大によりさまざまな情報が飛び交う中、人々は正確で分かりやすい新聞情報を選択していることが分かります。
◇新聞社発のニュースはネット上でも信頼度トップ
インターネットやSNS経由で得ているニュースについて、46.6%の人が情報の発信・提供元を「必ず確認する」「たいてい確認する」と回答しています。ネットニュースの提供元が「新聞社」である場合、60.5%の人が「信頼できる」と回答しており、全メディアの中で最も高い信頼を得ています。
ネットニュースにおいても、新聞社発の情報は正確で分かりやすいことが評価されています。
◇コロナ禍で高まる新聞情報への関心
新型コロナウイルスの感染拡大後、新聞が情報源となっているニュースの印象について、「より関心をもって見るようになった」(50.1%)、「より注目するようになった」(49.0%)、「より役に立つと思った」(46.7%)との回答が上位に挙がりました。
また、「より説得力があると思った」(34.3%)、「より信頼感が高まった」(32.5%)との回答もあるなど、コロナ禍において新聞社発の情報への関心・注目は大きく高まっています。
◇コロナ感染拡大を受け新聞広告への注目高まる
――新聞広告の印象は20代で大きく変化
新型コロナウイルスの感染拡大後、新聞広告についても関心・注目が高まっており、「より役に立つと思った」(27.1%)、「より注目するようになった」(25.8%)、「より関心をもって見るようになった」(24.5%)との評価が上位に挙がっています。
20代では、「より役に立つと思った」(41.9%)、「より注目するようになった」(41.9%)、「より説得力があると思った」(35.5%)、「より好感度が上がった」(29.0%)として、他の年代より新聞広告に対する印象の変化が大きくなっています。
◇コロナ禍で新聞広告との向き合い方に変化
――20代は「読む」だけでなく「調べる」「保存する」「発信する」
新型コロナウイルスの感染拡大後、新聞広告に対する行動の変化として「いつもより時間をかけてじっくり読むようになった」(18.0%)、「広告内容をインターネットやSNSで調べた」(11.0%)、「広告を出している企業や商品のホームページを見た」(7.6%)との回答が上位に挙がっています。
新聞広告に対する印象の変化が大きかった20代では、「広告内容をインターネットやSNSで調べた」(38.7%)、「いつもより時間をかけてじっくり読むようになった」(29.0%)、「広告を出している企業や商品のホームページを見た」(22.6%)、「広告を切り抜いて保存した」(22.6%)、「広告内容をSNSに発信した」(22.6%)といった行動の変化が、他の年代より大きくなっています。
◇コロナ禍で医療・健康商品、オンラインサービスへの関心高まる
新型コロナウイルスの感染拡大を経験し、注目するようになった商品やサービスとして「医薬品・衛生用品」(18.7%)、「インターネットバンキング・キャッシュレス決済」(18.2%)、「体調管理、健康維持・増進に資する食品や商品」(16.8%)、「お取り寄せグルメ・食材」(15.2%)、「動画配信サービス、音楽定額配信サービス」(14.6%)が上位に挙げられました。
コロナ禍で外出が制限される中、医療や健康に関わる商品や自宅で可能なサービスへの関心が高まっています。
◇コロナ終息後は旅行や対面イベント、スポーツに期待
新型コロナウイルスの感染が終息した後に利用・購入したい商品やサービスとして、「国内旅行」(49.3%)、「海外旅行」(20.8%)、「対面で行われるコンサートやライブ・演劇など」(15.2%)、「スポーツ・レジャー関連サービス」(10.7%)、「衣料品」(10.5%)が上位に挙げられました。
コロナ禍で提供が困難となったサービスの購入を待ち望む声は高まっています。
◇新聞広告は「知らなかった企業を知るきっかけ」
――若年層で高まる企業認知
企業の経営方針や経営者のメッセージを紹介する新聞の企業広告については、「これまで知らなかった企業を知るきっかけとなる」(34.6%)との評価が最も高く、「企業の理念や取り組みを知るきっかけとなる」(25.0%)、「企業への興味・関心が高まるきっかけとなる」(22.7%)、「既知の企業にあらためて注目するきっかけとなる」(20.9%)との回答が続きました。
20代、30代では他の年代と比較して全体的にスコアが高く、特に「これまで知らなかった企業を知るきっかけとなる」との回答が約5割となっており、新聞の企業広告の若者に対する効果の大きさがうかがえます。
◇企業の思いや社会的責任が伝わる新聞広告
――高まる若年層の企業に対する好感度
新聞に企業広告を掲載する企業の印象については、「企業の思いが伝わる」(34.0%)、「企業の社会的責任が伝わる」(21.9%)、「勢いのある企業だと感じる」(21.6%)との回答が上位に挙げられるなど、広告を出稿した企業の好感度が高まることが分かります。
20代、30代では、「企業の思いが伝わる」「余裕を感じる」「信頼できる企業だと感じる」「地域に根ざしている企業だと感じる」「日本を代表する企業だと感じる」「伝統を感じる」との回答が他の年代と比較して高く、新聞の企業広告は若者からも高い評価を得ています。
◆「ウィズコロナ時代の新聞メディア――新聞社発の情報と企業広告に関する調査」概要
調査対象:全国の15~79歳の男女
調査方法:インターネットリサーチ
調査時期:2022年1月21日~同23日
有効回答数:1,243サンプル
◆日本新聞協会について
新聞・通信・放送125社で構成する一般社団法人。会長は丸山昌宏(まるやま・まさひろ/毎日新聞社代表取締役社長)。
◆日本新聞協会広告委員会について
日本新聞協会会員新聞社の広告・営業局長63社63人で構成。委員長は安部順一(あべ・じゅんいち/読売新聞東京本社常務取締役広告局長)。
〈この件に関する問い合わせ先〉
日本新聞協会 広告部広告担当(桜井、後藤)
電話:03-3591-4407 メール:koukoku@pressnet.or.jp
以 上