<広告の狙い・内容>
最近社会問題となっている海洋プラスチックゴミの問題について、新聞記事だけでなく広告からも情報発信ができないかと考えていました。多くの企業や団体がこの問題についてさまざまな取り組みを始めており、潜在的なニーズがある上、読者と一緒に考える媒体として新聞が適していることは間違いなく、あとはどう表現するかが問題でした。海洋のゴミ問題への関心を持ってもらうために、海岸を活用した紙面展開を検討した結果、環境問題を提起した巨大な「東京新聞」を海岸に描き、それをドローンで撮影したものを「ごみゼロ」の日である2019年5月30日に東京新聞に掲載することにしました。新聞の1面風の「紙面」を砂に描いた「海の声新聞」は、海に捨てられたプラスチックゴミを飲み込んだり体に絡ませたりすることで多くの生物の命が奪われている現状と、この問題に向き合っていく必要性をウミガメのイラストや海洋ゴミの分解に必要な年数のグラフをつけて、海からの声なき声を代弁しています。また、東京新聞WEBに特設サイト(
https://seavoice-newspaper.jp/ja/)を設置し、紙面のQRコードからメーキングの動画をパソコンやスマートフォンでも見られるようにしました。
<反響・効果>
掲載日にメーキング動画入り特設サイトを公開したところ、紙面のQRコードや東京新聞WEBなどから多くの閲覧があったほか、外務省地球環境課の公式アカウントからツイートされたことでさらに拡散しました。また、海の声新聞についてLINENEWSでも取り上げられました。J-MONITORによる調査でも「共感できる」「よい広告を出していると思う」「説得力がある」「話題性がある」などで高い数値を得ることができたほか、自由回答でも「とてもインパクトがあり、しかも過剰ではないよい広告だと思った(30代男性)」「これは見たことがないから、ずっと記憶に残る(30代女性)」「砂絵という、新しいツールでの発信にとても共感しました(40代女性)」などの声が寄せられました。広告主からも「普段は新聞広告を利用しないがこの企画には出稿したい」「自社の環境に対する取り組みと合う良い企画」との評価をいただいています。