2値と多値
DTPソフトで画像を扱う際、ロゴのような白か黒かの線画として扱う2値方式と、白から黒へ変化する階調(16階調など)で扱う多値方式がある。
ABC部数
(一社)日本ABC協会が認証した会員社の新聞、雑誌の販売部数。ABC協会は加盟社の発行する新聞、雑誌、専門紙誌、フリーペーパーの報告部数を確認=公査し、それをもとに認証する。月別や半期の販売部数や普及率のリポートが発行されている。
AMスクリーン(エーエムスクリーン)
AMとは、Amplitude Modulation(振幅変調)の略。階調をドットの大きさで表現する(スクリーン角度がある)。
ATM(エーティーエム・Adobe Type Manager)
アドビシステムズ社のパソコン用のスクリーンフォントのパッケージ。ポストスクリプトタイプ1フォントデータを画面表示させるためのソフト。
B to B(to C)広告
Business to Business、つまり企業間取引のプロモーションとしての広告のこと。事業所で購買するIT機器や設備、オフィス用品などの商品広告や、流通向けの商品広告がある。また、Consumer(C)を入れたBusiness to Business to Consumerは2つの企業を経由して一般消費者に商品をプロモートする広告のこと。
B(バイト)、kB、MB、GB、TB
デジタルコンピュータで欧文文字1文字を表すのに必要な情報量で、8ビットのこと。ファイルやメモリのサイズなどの情報量を表す単位として使われる。2の10乗が1,024と1,000に近いことから、k(キロ)を、1,000とする場合と1,024とする場合があるので正確なバイト数が必要な場合は注意が必要。Windowsでファイルのプロパティを見た際のファイルサイズは、1kB = 1,024Bとしている。接頭辞を付けた際のバイト数は、下記の様になる。1kB = 1,000 または 1,024 バイト1MB = 1,000,000 または 1,024kB = 1,048,576 バイト1GB = 1,000,000 または 1,024MB = 1,073,741,824 バイト
BMP(ビーエムピー・Bit Map:ビットマップ)
Windowsが標準で採用しているビットマップ形式の画像フォーマット。
BPID(ビーピーアイディー・Business Protocol ID:ビジネスプロトコルアイディー)
アルファベット4ケタで表す業界を識別するための記号。CIIシンタックスルールによってEDIを行う際には、BPIDの新規登録とデータタグ番号枠の取得申請が必要になる。これによって、業界ごとに存在する標準メッセージを識別できる。日本電子機械工業会(EIAJ)のBPIDは「EIAJ」、日本新聞協会広告委員会は「NEWS」である。ここでいう業界とは、業種ではなく、取引の範囲を示している。BPIDは日本情報処理開発協会電子商取引推進センターが管理する。BPIDを取得している業界は2007年5月現在、23業界である。
CEPS(セプス・Color Electronics Prepress System)
製版・印刷業界で用いられているカラー画像を電子的に処理する電子製版装置。 従来、CEPSはカラー画像処理専用システムであったが、近年、ポストスクリプトをベースにして文字・画像統合処理を実現するシステムが主流になっている。
CIDフォント(シーアイディー・Character Identifier Font)
ポストスクリプトフォントにはOCFフォントとCIDフォントがあり、それぞれに画面表示用フォント、プリンター用低解像度フォント、イメージセッター用高解像度フォントに分かれている。CIDはOCFに代わるフォントフォーマットとして高速化、少容量化を追求した。
CII(シーアイアイ・Center for the Informatization of Industry:日本情報処理開発協会産業情報化推進センター)
旧通商産業省の外郭団体である日本情報処理開発協会(JIPDEC)の産業情報化推進センターのこと。産業の情報化について各種の調査研究を行うとともに、ビジネスプロトコルの標準化のための事業等を通じて産業情報化の円滑な推進に寄与することを目的に発足した。日本の産業界におけるEDIの普及・啓蒙(もう)を推進し、EDIの実質的な国内標準といわれているCIIシンタックスルールの開発・管理を行っていたが、2000年3月31日に解散した。その後の業務については同協会電子商取引推進センター(ECPC)が継承している。
CMS(シーエムエス・Color Management System:カラーマネジメント・システム)
カラー画像処理を行う工程で、原稿やカラーディスプレーと印刷機で印刷したものとで色の違いが生じる。これを防ぐため、入力から画像の加工、出力、印刷までの色の管理を行うことを「カラーマネジメント」といい、ソフトウエアでカラー管理するシステムを「カラーマネジメント・システム」という。
CMYK(シーエムワイケー・Cyan Magenta Yellow blacK)
紙媒体に印刷する時に色を再現するための青(シアン)・赤(マゼンタ)・黄(イエロー)・黒(ブラック)の四つの色素。多色印刷においては、この四つのインキをそれぞれの濃度で重ね塗りすることで色を再現する。青・赤・黄の3色だけでもほぼ再現できるため、3色だけを使う場合もある。三つの色を重ね塗りするとほぼ黒に近い色になる。
CTP(シーティーピー・Computer To Plate)
CTSから送られたデータにより、直接刷版を作ること。ダイレクト刷版ともいう。以前はCTSからフィルムを出力し、そのフィルムを使って刷版を起こしていた。
CTS(シーティーエス・Computerized Typesetting System)
新聞制作のためにコンピューターを利用して集配信から、組み版、紙面出力までを行う一連のシステム。
DDCP(ディーディーシーピー・Direct Digital Color Proof)
デジタル処理されたレイアウトデータ、画像データを直接プリントアウトする装置。フィルムレス校正に使用する。
DTP(ディーティーピー・Desk Top Publishing:デスクトップパブリッシング)
パソコンとその周辺機器で印刷物を簡易に作る技術の総称。広告素材をデジタルで作成する際に利用される代表的なDTPソフトとしては、イラストレーター、フォトショップ、インデザイン(以上 アドビシステムズ社)、クォークエクスプレス(クォーク社)などがある。
Degital Send PDF Checker Plugin
デジタルセンド社が提供する、PDFで制作された新聞広告原稿が「新聞広告デジタル制作ガイドN-PDF ver.1.3」に準拠して制作されているか否かをチェックするソフトウエア。Adobe Acrobatのプラグインの形式で提供されている。「TAC値(インク総量)調整」「モノクロ変換」「透明効果統合」の3項目の最適化処理を行うオプション機能も提供している。
Digital Send Web
デジタルセンド社が提供する、新聞広告オンライン送稿サービス。Digital Send Webを導入することで、デジタルセンド社のサービスに加盟する制作・製版会社から広告会社、新聞社までのオンラインでのデータ送稿が実現する。
EDI(イーディーアイ・Electronic Data Interchange)
EDIとは注文書や請求書など紙の伝票を使わずに、異なる企業間のコンピューターを通信回線で結び、商取引データをオンライン処理する電子取引システム。新聞広告業界で扱う商取引データは、伝票に相当する取引データ(取引EDI)と、原稿に相当する画像データ(デジタル送稿)の二つがある。
最近はウェブEDIが大きな注目を浴びている。専用線を利用するよりは大幅に通信コストが安くなり、特別な情報システムを導入しなくても、ブラウザーがあれば比較的短期間にEDIが可能になる。
EPS(イーピーエス・Encapsulated PostScript)
Encapsulated PostScript(カプセル化されたPostScript)の略。ポストスクリプトを使用したファイル形式の一種で、解像度の低いディスプレーでも高速かつきれいに表示することができる。一つのアプリケーションから別のアプリケーションソフトにポストスクリプトのイメージを移すときに使用する。ポストスクリプト対応のプリンターを使用すれば、ディスプレー同様に印刷できる。グラフィックにも対応し、PICTやTIFFの画像ファイルはEPS内部で保存することが可能。
FMスクリーン(エフエムスクリーン)
FMとはFrequency Modulation(周波数変調)の略で、1980年代後半に発表された。階調をドットの数で表現する(スクリーン角度がない)。日本でもCTPの普及により、表現力やクオリティーが求められる商品パンフレットや写真集などの印刷に利用されることが増えている。
FTP(エフティーピー・File Transfer Protocol)
通信回線(LANやインターネットなど)を使ってファイルを転送する際に用いられる代表的な方式。
GCR(ジーシーアール・Grey Component Replacement:グレー成分置換)
コントラストと細部の再現性を考慮し、C(シアン)・M(マゼンタ)・Y(イエロー)の3色が混合するグレー成分をスミ版(ブラック)に置き換えること。UCRは主にシャドー部のインキ量を抑えるのに対し、GCRは主に中間領域、およびカラー領域の印刷再現性を向上させるために用いる。
Gtrax(ジートラックス)
NTTコミュニケーションズ、大日本スクリーン製造、富士フイルムの3社で開発した画像配信サービス。
HFS(エイチエフエス・Hierarchical File System:階層別ファイルシステム)
マッキントッシュで使われるフォルダー、ファイルのフォーマット。
HFS+(エッチエフエスプラス・Hierarchical File System Plus)
HFSの拡張版。MacintoshOS8.1以降からサポートされている。それ以前のバージョンでは使用できない。
HSB(エイチエスビー)
Hue(色相)、Saturation(彩度)、Brightness(明度)の3成分からなる色空間。
HTTPS
HTTP通信の内容を暗号化し安全な通信を行うためのプロトコル。サイトのURLは、https:// で始まり、電子商取引などで利用されている。
ICCプロファイル(International Color Consortium Profile)
カラーマッチング用データ。異なったアプリケーションや異なったメーカーのカラープリンターで出力する際に、システムあるいは機器の特性を合わせるために、その特性を定量的に測定することを目的にICC(International Color Consortium)によって開発された標準ファイル形式。ICCプロファイルフォーマットをサポートするアプリケーションやオペレーティングシステムは、デバイスの特性を定量的に把握することができる。
IR広告
株主や投資家に向けた、財務を中心としたコミュニケーション活動。IRとはインベスター・リレーションズ(Investor Relations)の略であり、IR情報を広告の形で提供したものをIR広告という。
J-MONITOR
新聞広告の効果指標を標準化・第三者化するためのプラットフォーム。第三者機関(株式会社ビデオリサーチ)が、参加新聞社の読者モニターパネルを一元的に構築・管理し、共通のシステム上で調査・データ提供を行っている。2011年4月に運用をスタートした。
J-READ
株式会社ビデオリサーチが実施する全国新聞総合調査。全国47都道府県を対象に主要新聞の閲読状況を測定、生活行動・消費実態などをとらえることにより、新聞の量と質の両面を明らかにする単媒体調査。
JIS X 0208と文字コード(ジスエックス)
コンピューターで日本語を表現するには、ひらがな、カタカナ、漢字、絵文字など種々の文字を番号(文字コード)で管理する必要がある。日本工業規格(JIS)では管理対象の文字を制定しており、主要な2バイト文字集合がJIS X 0208で規定されている。JIS X 0208にはひらがな、カタカナ、漢字のほかにローマ字やギリシャ文字も含んでいる。たとえば、JIS X 0208では「あ」は文字コードが3634、「亜」は4833、「α」は3865となる。JISの代表的な符号化方式としてはシフトJISコード、EUCコードなどがある。
JPEG(ジェイぺグ・Joint Photographic Expert Group)
画像のファイル形式の一つ。ハイエンドで使用可能な、高機能圧縮画像フォーマット。圧縮がかかっているため、容量が小さくなる。非可逆圧縮方式のため、圧縮前のデータを完全に復元することはできない。
LAN(ラン・Local Area Network)
社内やビルのフロアなど比較的限られたエリアに設置されているコンピューターやプリンターなど周辺機器を相互にネットワーク接続し、各機器やファイルの共有などを行えるようにするシステム。一方、LANに対し、広い範囲にわたるネットワークをWAN(Wide Area Network)という。WANを通じてLAN間接続が可能となる。
LZW(エルゼットダブリュー・Lemple Ziv Welch)
圧縮形式の一つ。米国ユニシス社が開発、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダ、日本において特許を持つデータ圧縮・解凍技術。
Lab(エルエービー・色空間座標)
国際照明委員会(CIE)が策定したCIE L*a*b*(CIELAB)色空間のこと。Labと表記することもある。CIE 1931 XYZ 色空間から派生したもので、L成分値は人間の明度の知覚に近い。知覚等価性を重視している色空間なので、色差を調べる場合に利用される。
MO(エムオー・Magneto-Optical disk:光磁気ディスク)
フロッピーディスクのように、書き込み、消去、再書き込みが可能なコンピューターの外部記憶媒体。よく使われる3.5インチ型のMOは大量データを記録することができる。デジタル原稿ではデータ容量が大きくなるので、原稿をMOに入れて新聞社へ渡すことも多い。
なお、新聞協会が策定した「新聞広告デジタル送稿ガイドライン」では、128MBもしくは230MBを推奨している。2014年6月現在、一部メーカーを除き、ドライブの生産は中止され、MOメディアの生産もソニー一社となり、高容量以外の生産は中止されている。
NSAC(エヌザック・Nihon Shimbun Ad Color:日本新聞アドカラー)
日本新聞協会が日本広告主協会(現日本アドバタイザーズ協会)、日本広告業協会の協力を受け、新聞52社のテスト印刷を経て2006年10月に策定した新聞広告印刷のためのカラー広告色見本プロファイル。新聞輪転機の特性を反映しているため、プロファイルを原稿制作に利用することにより、色ゲラに近いきれいな印刷が可能となる。(詳しくはパンフレットをご覧ください)
NewCIDフォント(ニューシーアイディーフォント・New Character Identifier Font)
モリサワのCID-Keyedフォント製品。アウトライン抽出機能や、OCFフォントとの共存を可能にした。
OCFフォント(オーシーエフフォント・Original Composite Font)
文字種の多い日本語向けにアドビシステムズ社が開発したフォント形式。既に生産が終了しており、CIDフォントへの切り替えが行われている。
PDF(ピーディーエフ・Portable Document Format)
ポストスクリプトを使用したファイルの形式。異機種間で、文字だけでなく、画像などの互換性も実現することができる。アドビシステムズ社のアクロバットで扱われるファイルフォーマット。基本的には同社のポストスクリプト命令列をバイナリー表現に変換した構造となっている。米国ではPAF(Portable Advertising Format)の名称で米国新聞協会(NAA)が定めた原稿送稿の標準フォーマットがあるが、この標準を満たしているのは今のところPDFだけである。
PDF/X(ピーディーエフエックス・Portable Document Format/X)
PDF/X1a(ピーディーエフエックスワンエー・Portable Document Format/X1a)
ISO(国際標準化機構)規格に準拠してつくられた印刷物入稿用フォーマット。ファイルフォーマットはAcrobat4.0と互換である。新聞、雑誌媒体でよく使われているフォーマット。画像データはすべて埋め込み形式。カラープロファイルは使用できない。
PDF/X4(ピーディーエフエックスフォー・Portable Document Format/X4)
PDF/X-4は、PDF/X-1aの後継の規格で、ベースとなるPDFのバージョンは1.4と1.6。PDF/X-4は、PDF/X-1aで禁止されていた透明効果やレイヤーの機能を使用できる。
PICT(ピクト・PICTure)
マッキントッシュ標準のグラフィックス・データ・フォーマット。
PPD(ピーピーディー・PostScript Printer Description:プリンター記述)
ポストスクリプトプリンターで最適な状態で出力されるように、スクリーン線数や用紙サイズ情報が収録されている。
PPP(ピーピーピー・Point to Point Protocol)
Point-to-Point Protocolの略。主にダイアルアップ方式に用いられ、コンピューターと電話回線の間をモデムやTA(デジタル信号受信/変換装置のターミナルアダプター)でつなぎ、その都度接続する。
PS(ピーエス・PostScript:ポストスクリプト)
1980年代半ばに米国のアドビシステムズ社が開発したページ記述言語。ページ記述言語において、文字情報はフォントの座標位置、ポイント数(大きさ)、フォントの種類、文字情報として記述される。広い意味でプログラミング言語である。PSは文字、記号や図形、スキャンされた画像などを統一的に扱うことができ、基本的に機器に依存しない。
PSチェック(ピーエスチェック・Post Script Check)
EPS保存の原稿データをRIP展開する際、解像度、スポットカラー、フォント、サイズ等の問題点を事前にチェックし、網点データ作成時のミスを事前に防ぐソフトウェア。
RGB(アールジービー・Red Green Blue)
コンピューターやテレビ画面の色を再現するための赤・緑・青の光の3原色。この3原色を混ぜ合わせることで無数の色を作ることができる。三つの色を100%ずつ重ね合わせると白色になる。
RIP(リップ・Raster Image Processor)
ポストスクリプトなどページ記述言語で表現されたデータを、ビットマップデータに展開する装置。
SMTP(エスエムティーピー・Simple Mail Transfer Protocol)
電子メールの送信プロトコル。Simple Mail Transfer Protocolの略。ユーザがメールの送信を指示すると、メールアドレスの「@」以降に記載されている送信先のメールサーバまでメールを転送してくれる。
SSH
Secure Shellの略。遠隔地にあるサーバを操作するための通信規約。Telnetでは、パスワードを含め、全ての通信内容が流れるので盗聴の危険があるが、SSHでは通信内容を暗号化して安全な通信を行うことができる。
TAC(タック)値 (TAC=Total Area Coverage)
ある1画素に対して与えられるCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)のパーセンテージの合計。
TCP/IP(ティーシーピーアイピー・Transmission Control Protocol/Internet Protocol)
IP(Internet Protocol)を使ってネットワークにデータを流す方法を取り決めた世界標準のコンピューター通信規約。マッキントッシュもウィンドウズもOSがサポートしている。
TIFF(ティフ・Tagged Image File Format)
画像データをコンピューターに保存する形式の一つ。ファイルの説明部分に相当する「tag(タグ)」が用意され、このタグにファイルがどのような形式で記録されているか書き込まれている。いろいろな解像度に対応でき、モノクロ画像のほかにカラー画像も扱うことができ、イメージを扱うソフトでは標準的な形式になっている。記録する形式の自由度が高いという特徴があるが、ファイル形式に多くのバリエーションができたため、互換性に問題が生じている。
U/Cモジュール、U/Cサーバー、U/Cサーバーモジュール(ユーシー・User Communication Module)
広告EDIセンターのサービスを利用するために使用するパッケージソフトで、利用社に無償配布される。U/Cモジュールは、WindowsNT、Windows2000、Windows2003と対応するAccessを組み合わせて使用する。2014年6月現在Windows7,Windows2008に対応、accessは不要
UCR(ユーシーアール:Under Color Removal:下色除去)
カラー原稿を4色分解するときに、CMY(シアン・マゼンタ・イエロー)の3色が重なった部分にはグレーの成分が発生する。その成分をスミ版(ブラック)に置き換える時の方式。ある程度以上の濃さのグレー成分をスミ版に置き換え、トータルのインキ量を減らすことを目的としている。なお、よく使う「240%以内」という表現は、CMYKのインキ使用量の合計パーセンテージが240%を超えない設定で分解することを意味する。
bps(ビーピーエス・Bit Per Second)
データの転送速度を表す単位。1秒間に送れるビット数を表す。
dpi(ディーピーアイ・Dot per Inch)
スキャナーで画像を読み取る時や、プロッターに出力する際の1インチ当たりのドットの数を表す解像度の単位。
lpi(エルピーアイ・Line per Inch:線数)
1インチ当たりの走査線の本数。スキャナーなどの解像度を表すのに使う。印刷などで、中間調を複数の点の集まりで表す場合の実質的な解像度。スクリーントーン線数。
ppi(ピーピーアイ・Pixels per Inch)
Pixelはコンピューターで画像を扱う際の最小単位。画素。これが1インチあたり何個並んでいるかをあらわす単位。スキャナ入力時などはdpiと同義。インクジェットプリンタやレーザプリンタなど一つの画素を複数のドットで構成する場合は値が異なる。(16ドットで1ピクセルを表現している場合、dpiの値はppiの値の4倍となる。)
アウトラインフォント
文字の輪郭線の形状を曲線を表現する数式で表現したフォント。
アウトライン化(outline)
PSフォントを数式化したアウトラインフォントに変換すること。フォントが画像データになるため、文字化けがなくなるメリットがあるが、容量は大きくなり、文字が太くなる傾向もある。フォント発売メーカーによってはアウトライン化されることを嫌い、プロテクトをかけていることがある。出力先でこの書体のフォントを持っていない時にアウトライン化して渡す。
アキュレートスクリーン(accurate screen)
正確な角度とハーフトーンスクリーン線数を、特定の高解像度出力機に反映できるフォトショップの設定項目。
アクロバット(Adobe Acrobat)
アドビシステムズ社の電子ドキュメントのシステム。アクロバットリーダー(Acrobat Reader)、アクロバットプロ(Acrobat Pro)、アクロバットスタンダード(Acrobat Standard)などのソフトウエアから構成され、PDF(Portable Document Format)と呼ばれるファイル形式を利用する。PDFはプラットホームに依存せず、レイアウトの再現性が高いことが特徴。広告原稿のプリフライトチェックも使用されている。
アンカーポイント(anchor point)
レイアウト位置を相対的な座標値として示すための基準となる点。
アンシャープマスク(unsharp mask)
アンチエイリアス(anti aliasing)
ピクセルデータにおいてエッジに発生するジャギーを軽減するため、エッジと背景を融合して滑らかにする処理機能。
アートボード(art bord)
アートボードは、印刷可能なアートワークを含む領域を表します。PDF原稿制作上時は、原稿の境界とアートボードサイズを同一にしておきます。→関連:バウンディングボックス
イメージセッター(image setter)
イラストレーター(Adobe Illustrator)
アドビシステムズ社の文字入力、作図、レイアウトまでこなすドロー系のDTPソフト。
インクジェットプリンター(inkjet printer)
液状のインキを噴出させる方式のプリンターで、比較的安価で、高精細な印刷結果が得られることから一般家庭に広く普及している。新聞社では、ハイエンドDDCPの代わりに大判インクジェットプリンターを、カラーマネジメント用プルーフに使用する例が多い。
インデザイン(Adobe Indesign
アドビシステムズ社のDTPレイアウトソフト。豊富なカスタマイズ機能を持ち、ベジェ曲線の編集も可能。
イーサネット(Ethernet)
ネットワークの種類の一つ。元々、毎秒10メガビットタイプのネットワーク規格名称だったが、現在はFast Ethernet/Gigabit Ethernetを含んだ総称としての意味合いが強まっている。Gigabit Ethernetとは1Gbpsの通信を可能にする。最長距離はスピードによって変動し、主に社内ネットワークに用いられる。
エクステンション(XTension)
DTPレイアウトソフト「クォークエクスプレス」の機能を拡張するためのソフトウエアで、文字つめ機能などさまざまな製品が市販されている。
エンコーディング(encoding)
オブジェクト(object)
EPSなどのデータ上の図形は画像のように見えているが実際は点と線と関数の情報データをもった素材でしかない。これら一つひとつのパーツがオブジェクトである。特に加工処理対象として選択したパーツ画像のみを指してオブジェクトと呼ぶ場合もある。
オーバープリント(over print)
オープンタイプフォント
アドビシステムズとマイクロソフトが共同開発したフォント形式。ポストスクリプトフォントとトゥルータイプフォントを統合した形式で、互換性に優れている。
オープンタイプフォント(Open Type Font)
マイクロソフト社とアドビシステムズ社が共同で開発したフォントフォーマット。文字の数の多さによってStd(Standard)書体とPro書体に分けられることもある。基本的には、Pro書体の方が文字は多い。オープンタイプフォントのフォント情報には、トゥルータイプフォント形式もしくはPSフォント形式をフォント情報として使用することができる。
圧縮(image compression)
画像データの容量を電子的に小さくすること。元のファイルを完全に再現できない非可逆圧縮と再現可能な可逆圧縮がある。可逆圧縮は、プログラムやデータなど、完全に同じものを復元するときに用いられるが、圧縮率はよくない。非可逆圧縮は、動画や音声など、圧縮展開後のある程度のクオリティー低下を犠牲にしてもサイズを減少したい場合に用いられる。原稿のデジタル送稿の場合は可逆圧縮が推奨される。
案内広告
求人、不動産売買・賃借、映画・演劇、学校など、さまざまな情報を告知する小型広告。案内欄と呼ばれる特別な場所にまとめて掲載される。
網角度
カラー製版時のモアレを防ぐために、CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の各版の網点につける角度のこと。
色分解
カラーの写真などをCMYK、または特色ごとに分けること。2色以上のインキを使う新聞カラー印刷においては、使用するインキの数(通常CMYK〈シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック〉、または特色)だけフィルムまたは刷版を使用する。
色温度
光の色を絶対温度の単位であるK(ケルビン)で表して、数値化する方法。色温度が低いときはオレンジ色で、高くなるにつれ、黄色っぽい白から青みがかった白へ変化する。写真やテレビ、パソコンのモニターなどでは正確な色の再現のための重要なポイントとなる。
色見本
「赤」や「黄色」といった言葉による色の表現では、広告主や広告原稿制作者が意図した色で印刷物を作ることは難しい。そのため、原稿制作や印刷を行う時には参考となるサンプルを用いる。これを色見本という。原稿制作時であればカラーチップや過去の印刷物、印刷時であれば校正刷りやカラープリンターでの印刷物を色見本として使うことが多い。
表示画像
レイアウト作成時、画像の位置や大きさを確認するための低解像度データ。最終データとしては高解像度の実画像データを使用する。
カスタムカラー、スポットカラー(custom color、spot color)
CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)のプロセスカラーインキではなく、あらかじめ混合されたインキのこと。新聞広告では単色と呼ばれる。イラストレーターでは大日本インキ化学工業、PANTONE、東洋インキ製造などのメーカーのカスタムカラーインキをスウォッチで配色できるが、新聞広告ではサカタインクスの単色インキが代表的である。
カバレッジ/到達地域
広告媒体の到達地域のこと。テレビ、ラジオの場合は、視聴(聴取)可能区域(サービスエリア)、またはその地域内の全世帯数を示す。新聞、雑誌の場合は到達地域や到達数をいうが、リーチやサーキュレーションの意味で使われることもある。
カラーカンプ(color comprehensive layout)
製版・印刷工程に入る前に広告主にプレゼンテーションすることを目的とした、色づけしたものをカラーカンプという。最近では、DTPやCEPSで処理したデジタルカラー画像を、カラープリンターやカラープロッターで出力したカラーのハードコピーも「カラーカンプ」と呼んでいる。
カラープルーフ(color proof)
印刷時の色見本として使用されるほか、広告主などに対して「実際の印刷ではこう刷り上がる」という、品質、レイアウトなどの確認やチェック等にも利用される。
カーニング(carning)
ガモット、ガモット図
プリンター、モニターなどの機器それぞれが表現できる色の範囲をグラフ化したもの。
キャプチャー(capture)
ディスプレーに表示されている画面をそのままの状態で保存すること(画像キャプチャー)。または、動画をデータ化して保存すること(動画キャプチャー)。
キャリブレーション(Calibration)
色情報を入力・出力するすべてのデバイスに対して、既知のデータに対する入出力データのずれを定量的に把握するプロセス。デバイスに対して、メーカーまたはユーザーが業界標準に対応させるための作業である。すべての色制作のためのデバイス(スキャナー、モニター、プリンター)を実際の出力値に調整して合わせる操作をいう。標準の設定状況はもちろん、メーカーやユーザー、もしくは業界全体の指定に確実に順応していくためのプロセス。
クォークエクスプレス(Quark Xpress)
クーポン広告
クーポンには、広告を発信した店舗に使用が限定されるストアクーポンと、その商品、サービスを取り扱うすべての店舗で利用できるメーカーが発信するメーカークーポンがある。スーパーやチェーンストアなど流通業者が広告主として供給する商品、サービスの割引券や引換券などを新聞、雑誌に掲載した広告で、販売促進策のひとつに挙げられる。
グレースケール(gray scale)
灰色(モノクロ中間色)の階調、または無彩色で灰色の階調のみを持ったイメージ(グレースケールイメージ)のこと。通常は白から黒まで256階調となる。
グレーバランス(gray balance)
カラーバイアスなしでニュートラルグレーを作り出すために必要な色料間のバランス。CMY(シアン、マゼンタ、イエロー)を使ってむらなくグレーを出すのは困難とされるが、カラー印刷時には非常に重要な要素となる。
コンピューターウイルス
宿主となるファイルを書き換えて自分自身のコードを追加し、その宿主となったプログラムが実行された際、自分自身のコードをコピーし増殖するマルウェアの一種。
回読人数
一部の新聞を何人が閲読しているかを示す人数のこと。
孤立点
掲載データには関係のない不要なアンカーポイントのこと。デザイン的には画像データの一部とみなされるので、離れたところに存在していると、掲載画像と孤立点の間の空白までも含めた大きな絵柄となってしまう。
完全データ、校了データ
実際の紙面制作に使用する広告原稿のデータで、新聞印刷向けの色調整などが終わり、修正個所が一切ないものをいう。通常はPDFまたはEPS形式のファイルで入稿する。
校了データは、色見本を制作するために使用される広告原稿のデータ。
広告EDIセンター
広告取引に関する「媒体社―広告会社間」のEDI(電子データ交換)システムを共通化し、広告の受発注から決済までの作業の効率化を図ることを目的に、広告会社の電通、博報堂(現・博報堂DYメディアパートナーズ)、アサツー ディ・ケイと、情報サービス会社であるインテックの4社を発起人とし、広告会社9社を加えた13社が2002年10月に設立した。2014年7月現在、広告会社19社、新聞社7社、テレビ局117社、ラジオ局7社が加盟している。
広告接触率
新聞広告の到達指標のひとつ。新聞購読者のうち、特定の広告を見た人の割合。日本新聞協会「広告調査分類基準」では、「確かに見た」「見たような気がする」「見た覚えがない」の3択で尋ねることとしており、このうち「確かに見た」「見たような気がする」と答えた人の割合を指す。質問の仕方や選択肢は広告注目率と同じだが、算出する際の分母、分子が異なる。
→広告調査分類基準のページ
広告注目率
新聞広告の到達指標のひとつ。新聞購読者でかつ特定日の新聞を読んだ人のうち、特定の広告を見た人の割合。日本新聞協会「広告調査分類基準」では、「確かに見た」「見たような気がする」「見た覚えがない」の3択で尋ねることとしており、このうち「確かに見た」と答えた人だけの割合を指す。
→広告調査分類基準のページ
掲載データ
広告会社が新聞社へ送稿できる状態になった最終データ。
決算公告
商法で定められている、株式会社が決算の概要を知らせる公告。投資家や債権者に対して広く経営内容を情報開示する手段として利用されている。「公告」とは法律や条例で実施することが定められている広告のこと。広義には、国家または公共団体が一般公衆に告知すべく行う広告を指す。
画像解像度
dpiで表現されるデジタル画像のきめ細かさのこと。
画素
組み寸・刷り寸
組み寸は、本来は活字で組み版された新聞1ページ大の寸法をいうが、CTSでは組み版処理の基礎となる寸法である。刷り寸は印刷されるときの新聞1ページの寸法。活版時代の処理工程の都合で組み寸と刷り寸が異なる場合がある。
行送り
文書内での行と行の間隔を表すときに用いられる値。横書きの場合、行の最上部から次の行の最上部まで、つまり文字の高さに行間を足したもの。縦書きでは行の右端から次の行の右端まで。
解像度
単位長(インチが使われる事が多い)あたりに画素、走査線が何個並んでいるかを現す数値。1インチあたりに何個の画素が並んでいるかを表す時の解像度の単位はdpi(dot per inch)。
解凍(extraction、decompression)
記事下広告
新聞広告は掲載位置によって記事下広告と雑報広告に大別できる。記事下広告は通常、編集記事欄の下に掲載されているものを指す。全ページ広告もこれに含まれる。
記事体広告
編集記事の形式で作成された広告。新聞社の媒体力と特性を最大限に生かせる。広告の立案、制作の作業の大半は新聞社広告局で行われ、広告には編集記事との区別を明確にするため『広告のページ』『PRのページ』『企画・制作○○新聞社広告局』『広告』などの注釈が入っている。
謹告
リコール社告や消費者へのお詫びや告知など、極めて緊急性の高い広告。
黒枠/黒枠広告
サブセット化
取引EDIでより多くのメリットを引き出すためには、申込・割付・送稿・請求のメッセージをすべて用いた運用が望まれる。しかし、これらのすべてのメッセージを用いなければEDIが行えないわけではない。実際に運用している組み合わせをサブセット化という。
サブセット化の例:(1)申込、割付、請求(請求、修正)、(2)申込、割付、請求(請求)、(3)申込、請求、(4)申込、割付、(5)申込、割付、送稿
サムネール画像(thumbnail)
OSや他のアプリケーションで表示するために、実画像とは別に内包している小さな画像のこと。プレビューと同義。
シンタックスルール(syntax rule)
EDIにおけるメッセージ(データ項目で構成)の組み立て方、データ項目を構成する数字や文字の並べ方に関するルールを一般的にシンタックスルールと呼ぶ。シンタックスルールには、国・地域や業界によっていくつかの規格があり、代表的な規格としては以下のものがある。
CIIシンタックスルール - 日本の標準。JIS X 7012
EDIFACT - 欧州で開発。ISO 9735、JIS X 7011
ANSI X12 - 米国の標準。
新聞業界で使用しているCIIシンタックスルールは、1992年に日本情報処理開発協会(JIPDEC)の産業情報化推進センター(CII)が、国内標準として定め、1999年4月にJIS X 7012-1,-2,-3としてJIS化された。なお、CIIは、2000年3月31日に解散し、同協会電子商取引推進センターが業務を継承している。
ジャギー(jaggy)
ビットマップ画像において、解像度不足の時に見える輪郭のギザギザのこと。
ジョブチケット(Job Ticket)
出力などのプロセスに関する詳細な指定や情報を付加したもの。
スクリーンフォント(screen font)
画面表示用のフォントのこと。PCの処理能力が低かった時代に、画面表示用には描画時間が短いビットマップフォントをスクリーンフォントとして、印刷用にはアウトラインフォントをプリンタフォントとして使用していたことがあった。現在では、Windows、MAC OS 共にスクリーンフォントとしてアウトラインフォントを標準として使用している。
スクリーン線数(screen)
1インチ当たりの網点の数のこと。80線、100線、150線などで表す。スクリーン線数が大きいほど網点は密になる。
スケーラブルフォント
拡大・縮小しても字形に影響が無いフォント。アウトラインフォントなどがある。
スプリットラン広告
2種類の版を交互に印刷できる新聞印刷の技法を活用し、一部の要素を変えた広告。
スポットカラー
特色。CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)4色のインキを用いるプロセスカラーよりも忠実に再現できる。新聞印刷ではそのインキを意味することもある。コーポレートカラーなどに使用されることが多い。
セクション折り
別刷りの広告特集を新聞本紙に挟むなど、複数の新聞を重ねて折り込む形態。
セットオフ(set off)
印刷直後の未乾燥インキが対向面に転写する状態。インキが用紙へ浸透していく速度が遅く、セットが間に合わない場合や、用紙の吸油性が悪いときに起こる。
上場広告
企業などが上場する際に、株主や投資家などに向けて行う挨拶広告のこと。
出力解像度
新聞印刷用に出力する解像度は線数(lpi=Line per Inch)で表現する。新聞業界では681lpi・909lpi・1200lpiなどを使用する事が多い、数が大きければ滑らかな画像を形成でき、品質再現が高くなる。しかし、解像度が2倍になると非圧縮時のデータ量はその2乗の4倍となり、扱うデータ量が大きくなるので、コンピューターやトラフィックへの負担は増加する。
在版
すでに紙面に掲載され、新聞社に保管されている広告原稿のこと。以前は保管されているフィルムや印画紙そのものを指していたが、製作工程のデジタル化が進んだ今は、新聞社のサーバー内に保管されている原稿データを指すことが多い。
実画像
トリミング加工処理などがなされた画像データ。アタリ画像に替えて掲載データで使用する。
彩度(純度)
色の性質を表す3要素のうちの一つで、色の鮮やかさのこと。色素の密度で測定する。値が大きくなるほど鮮やかになる。
推定読者数
新聞は1部を1人だけが読んでいるとは限らず、家庭や職場では定期購読紙を複数の人間が読んでおり(回読)、読んだ人数が読者数となる。標本調査で算出された回読人数に発行部数を掛けて算出される。
支払予定・合計情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、請求元大分類、請求元小分類単位の仕分け内訳を通知するために使用される。
支払予定・明細情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、広告会社からの請求明細ごとの支払予定を通知するために使用される。
支払通知情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、支払先企業ごとに支払総額、金種、期日、相殺情報などを通知するために使用される。
新聞用ジャパンカラー(JCN)
各業界で色の標準化が進むなか、新聞印刷に関してもカラー広告のデジタル化が進み、印刷の色基準となるデータが必要となった。ISO(国際標準化機構)/TC130国内委員会の新聞用ジャパンカラー(JCN)検討委員会では、2000年9月からJCN策定に向けた検討を開始し、2002年9月19日に規定値(印刷用紙とインキの色特性値、印刷色の特性値)を決定した。
新聞閲読率
新聞購読者のうち、ある指定された日付の新聞を読んだ人の割合。日本新聞協会「広告調査分類基準」では「読んだ」「読んでいない」の2択で尋ねることとしている。
→広告調査分類基準のページ
純広告
新聞社が制作に関わらない、広告主・広告会社による広告。
色差
二つの色の差。L*a*b*の色空間の中での二つの色座標間の距離を示す⊿Eという数値で表現する。2点間の距離が長いと、⊿Eの値も大きくなり、人間の見た目での色の違いも大きくなる。
色相(主波長)
色の性質を表す3要素のうちの一つで、色の波長の違い。赤や緑などの有彩色の色味として現れる。
製版データ
レイアウトデータのアタリ画像を実画像データに張り替えたデータ。
請求・予定情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、申し込み情報1件ずつの請求予定額を新聞社から広告会社に通知するために使用される。請求予定額が変更になった場合、その都度新しい金額を通知する。
請求・修正情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、請求額を変更する場合に新聞社から広告会社に通知するために使用される。
請求・合計情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、請求額の合計を新聞社から広告会社に通知するために使用される。
請求・訂正情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、新聞社における訂正が必要と思われる案件について使用される。
請求・訂正承認情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、新聞社内で訂正情報の調査を行い、その結果に応じて「OK」「NG」「保留」のいずれかを通知するために使用される。
請求・請求情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、申し込み情報1件ずつの請求額を新聞社から広告会社に通知するために使用される。通常の請求書に相当する。
送稿・予定情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、ディーラー切り替えなどで原稿が複数種類ある場合や、スポットカラーなどでインキ番号を事前に知らせる必要がある場合に、広告会社から新聞社に送信する。
送稿・原稿受領情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、広告会社から送られた送稿・送稿情報に返答する形で、原稿受領済みを新聞社が広告会社に送信する。
送稿・申込照合情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、新聞掲載に必要な原稿の情報(例えば、フルカラーの掲載申し込みに対し、フルカラー原稿とバックアップ用原稿が必要で、入稿締め切りはいつかなど)を、新聞社は原稿締め切り日以前に広告会社へ送信する。
送稿・送稿情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、新聞社から送られた送稿・申込照合情報に返答する形で、送稿予定日や原稿ファイル名を広告会社が新聞社に送信する。
雑報広告
編集面の中に掲載される新聞広告の総称。掲載位置によって名称があり、題字の下あるいは横に入る「題字下(横)」、記事の中に掲載される「記事中」、記事下の広告欄から記事欄に突き出された形で掲載される「突き出し」などがある。
⊿E(デルタイー)
二つの色の差を数値で表現する。2点間の(L*値の差)(a*値の差)(b*値の差)それぞれの二乗の和の平方根で計算する。人間の目で見た場合、⊿Eの値が1以下ではほとんど区別することができない。1.6~3.2では二つの色をつきあわせれば区別できるが、離して見ると区別がつかない。一般的には同じ色。3.3~6.5では感覚的な印象としては同じ色として判断される。6.5~13.0では色の差は認識されるが、同系統の色と判断される。13.0~25.0では別系統の色として認識される。
新聞用ジャパンカラーでは、許容幅として⊿E6と定めており、6以上は規格外となる。
タイアップ広告
異業種、同業種を問わず、複数の広告主が相乗効果を目的に、同一テーマや方向性など、共同で広告展開すること、またはその広告作品。単なる連合広告とは異なり、クリエーティブの一体感や共通素材による表現など、統一感がある。媒体がそのつなぎ役を果たしたり、複数の媒体同士がタイアップすることもある。
ダブルトーン(double tone)
カラーモードの一種で、通常はブラックとカスタムインキを等量使用する画像を作成する。フォトショップでは4色まで掛け合わせたダブルトーンを作成することができる。新聞広告では単色広告での使用が想定されるが、新聞社の単色広告の色版はCMYKモードのC版に割り当てるよう規定している社が多く、ダブルトーンの使用は注意が必要。
ティーザー広告
読者の好奇心を引き出すために、最初は告知・宣伝したい情報の一部のみを掲載し、徐々に商品名や商品の内容を明らかにしていく手法の広告のこと。
テンプレート (template)
テンプレートとは、ひな形・見本といった意味。新聞広告データを作成する際の一連の作業手順や、レイアウト作業時のレイアウト情報などの定型情報をテンプレートとして用意しておく。必要に応じてテンプレートの一部を変化させることによって、類似作業の反復処理を効率的に実施することが可能となる。
デコード
デジタルセンド(Digital Send)
株式会社電通、株式会社博報堂、株式会社共同通信社の3社が発起人となって設立した新聞、雑誌広告のデジタルオンライン送稿を行う会社。
デフォルト値(default・初期設定値)
最初から設定されている値。もしくは、ユーザーが任意に初期値として設定した値。最も多用される標準値を設定する場合が多い。
データタグ番号(data tag)
データ項目一つひとつに付与される番号で、データ項目の意味や属性を表すID。CIIシンタックスルール(JIS X7012)によってメッセージの交換を行う場合には、日本情報処理開発協会電子商取引推進センターが発番するデータタグ番号の取得が必要となる。申請機関に対しては、通常999個のデータタグ番号枠が割り当てられる。番号が足りない場合は、後日の追加申請も可能。日本新聞協会広告委員会は40,000番から40,999番までを取得している。現在、定義されているのは40,001番から40,182番(「新聞広告取引EDI標準メッセージ集」第1.3版)まで。
データ交換方式
コンピューターでデータ交換する方法は、大きく分けると、フロッピーディスクやMOを使ったオフライン(通信線がつながっていないという意味)と、電話線やLANなどに直接コンピューターをつなぐオンライン(通信線がつながっているという意味)がある。オンラインの場合、利用者のコンピューターを直接つないでデータを送る方法や、データをいったん第三者に預けて配信してもらう方法(センター方式)などがある。
トゥルータイプフォント(true type font)
アップルとマイクロソフトが共同で開発し、1990年に発表したスケーラブルフォント。Postscriptフォントに対抗するためにアップルが企画したのが始まり。Windows、Macintoshを中心に利用され、Linuxでも標準的に利用されている。拡張子は「.TTF」、「.TTC」を使用する。
トラッキング(tracking)
トラッピング(trapping)
カラー印刷で抜き合わせにする部分に行う。版ズレが影響しないように境界部分をわずかに重ね合わせること。
トランスファー関数(transfer)
フォトショップで画像と出力結果の間に生じるドットゲインを補正するための設定項目。
トランスレーター(transrater)
取引相手のコンピューターと自分のコンピューターが全く同じ仕組み(ソフトウエア)で構成されていることはまれなので、EDIを行うときは異なるコンピューターが同じ言葉(標準メッセージ)で話す必要がある。このとき、自社のコンピューターのデータを標準メッセージに変換したり、標準メッセージから自社のコンピューターのデータへ変換したりするソフトウエアがトランスレーターである。
トンボ、トンボ合わせ
印刷されたフィルムや印刷する上でのCMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)各色の位置を合わせたり、印刷物を断裁したりするうえで目印となる指標。0.1ミリ程度のけい線で示され、用途によって形状が異なる。一般的には十字形状のトンボが多い。
ドットゲイン(dot gain)
網点の太りのこと。網点印刷物でフィルム原版の網点よりも大きく印刷される状態をいう。
ドロー系ソフト
ベクタ形式の画像を作成するためのソフトウエア。名前の由来はMacの初期に使われていた「MacDraw」からと言われている。Adobe Illustrator が有名。
単色
新聞業界ではカスタムカラーのことを指す。モノクロ広告のことではない。
突き出し広告
記事の中に掲載される雑報広告のひとつ。記事下の広告欄から記事欄に突き出た形で左右両端(または片側)に一定の大きさで掲載されているもの。
読者特性
自社の新聞がどのような人に読まれているかを示したもの。新聞各社は対象世帯(者)の基本的な特性(年齢、学歴、年収、住居形態、職業など)を調査・分析している。
→広告調査分類基準のページ
通信プロトコル(protocol)
コンピューター間通信に関する規約、取り決めのこと。コンピューター通信では、コンピューター同士が通信回線を介して結ばれ、電気信号を媒介としてデータのやりとりを行う。その際のコンピューター相互間の接続方法やデータの受け渡し方法の取り決めが必要となる。代表的なものに、インターネットの通信プロトコルであるTCP/IP(Transmission Control Protocol/Internet Protocol)手順や、ホストコンピューター同士をつなぐ全国銀行協会連合会(全銀協)手順などがある。
電子透かし
画像にノイズとして追加されるデジタルコードのこと。肉眼では見えない。画像が著作権によって保護されていることを閲覧者に知らせるために用いる。
ネスティング(nesting)
EPS形式の素材画像データをEPS形式のデータ内に再配置すること。
ネーティブデータ(native data)
原稿制作に使用したDTPソフト自体のファイル形式で保存したデータ。拡張子が、アドビシステムズ社のイラストレーターでは「ai」、同社のフォトショップでは「psd」と表記される。
ノックアウト(knock out)
クォークエクスプレスでカラーのドキュメントを作る際、バックの色とそこに乗せる文字や線の色が混ざり合わないよう、重なる部分はバックに色を付けないでおく「抜き合わせ」処理をすること。
ノンブル
紙面の最上部、社罫の外側に記載されている新聞社名、日付、曜日、面数、名称(記事内容)、第3種郵便物認可番号(1面には通算発行号数を記載)の総称。
二連版
新聞の中央の見開き左右2ページ分と、見開きの中央にある余白部分(ノド)を切れ目なく使った広告。2ページ分の大きなスペースを一つの広告として使えるため、読者の目に付きやすく、クリエーティブの可能性を広げることもできる。
入力解像度
スキャナーで画像を読み取る際に設定するデジタル画像のきめ細かさの度合い。dpiで表現される。通常、出力線数の2倍の値を設定する
念校
一般的には、広告原稿を平台印刷などで印刷したものに、手書きで「ゲラ書き」と呼ばれる情報を書き込んでいる。同じような広告の作りで、一部だけ異なっているものなどを区別して、いつどの範囲の新聞に掲載するのかを識別するのに大変重要なものとなっている。原稿が入力されると、広告入力用のシステムから入力状態を確認するプリントが出力され、そのプリントと念校ゲラを元に、原稿の入力状態を確認する作業を行っている。
抜き合わせ
カラー印刷で、バックグラウンド(地)の色と上に乗せる文字や線の色が混ざり合わないように、重なる部分はバックに色を付けないでおくこと。「抜き」ともいい、指定のときは「ヌキ」と書く。クォークエクスプレスでは「ノックアウト」という。反対に、あえて色が混ざり合うようにするのが「のせ」。ブラックは原則としてのせにする。
ぶらさがり
日本語の組み版では、行頭に句読点が来るのを禁止しているので、句読点が行頭に来るときは、前の行末にはみ出させるか、前行の字を詰めて行の中に収めてしまう。はみ出させて禁則処理すること。
ハイブリッドFM(ハイブリッドエフエム)
FMスクリーンとAMスクリーンの両方の長所を組み合わせたハイブリッド方式のスクリーニング技術。
ハーフトーンスクリーン情報、ハーフトーンスクリーン関数
スクリーン線数・角度・形状の情報のこと。フォトショップでは画像ごとに値を設定できる。出力側はこの設定を使うかどうか選択できる。
バウンディングボックス(bounding box)
原稿の境界を示した枠のこと。選択したオブジェクトの周囲に一時的に表示される境界線をバウンディングボックスと呼ぶ。掲載画像の周りに意識的に空白データを付ける場合などには掲載範囲を明確に表せる。
パス (path)
DTPソフトで描画された線分。始点と終点があるオープンパスと始点と終点が一致しているクローズパスがある。
ビジネスプロトコル(business protocol)
EDIを行う時の、交換するデータの種類、データの項目、タイミング、データのフォーマットの総称。新聞広告EDIであれば、データの種類には「申込」「割付」「送稿」「請求」「支払」などがあり、データの項目には広告主の名前や掲載希望日、原稿の大きさなどがある。データフォーマットはCIIシンタックスルールを採用している。取引先ごとにビジネスプロトコルを取り決めていたのでは新規接続やメンテナンスが大きな負担となってしまうので、ビジネスプロトコルの標準化はEDIを進めていく必須条件。
ビットマップフォント(bit map font)
文字を点の集合体で表現したフォント。数式で表現したアウトラインフォントよりもデータ容量が大きく、文字を拡大した際、ギザギザが目立つ。
ビットマップ画像
パソコン上の画面では、文字を点の集合として表現する。この点の集合をビットマップという。このビットマップで表現した文字(フォント)は目的の解像度より高い解像度(拡大)で表現すると文字のギザギザが目立つ。また低い解像度(縮小)では、文字がつぶれる。
ファイルサイズ(file size)
コンピューター上のデータをまとめた単位をファイルという。そのファイルの容量(大きさ)を指す。デジタル原稿の場合、ファイルサイズによって処理時間が変わってくる。
ファイル形式(file)
コンピューター上で利用するデータの保存形式を指す。コンピューターで扱う文書、音声、画像、動画などのさまざまなメディアのファイルを特定の利用方法やアプリケーションソフトウエアで共通に扱うための形式や規格のこと。
フォトショップ(Adobe Photoshop)
アドビシステムズ社の写真画像の処理加工を行うペイント系ソフト
フォント(font)
元は欧文活字の世界の用語で、一つの書体の一つのサイズの文字種のひとそろえのことをいう。コンピューター関係やDTPなどで使われている「フォント」の意味は、欧文文字に限らず、和文文字・数字記号類などのすべてを含む「文字」のことを指し、また一般に「書体」や「アナログ/デジタル文字」を含め、「文字」のことを表す言葉として「フォント」という単語が慣用語になった。文字を点の集合で表現したビットマップフォントと、数式で表現したアウトラインフォントがある。ビットマップフォントの方が一般的にデータ量が大きく、文字を拡大した場合、ギザギザが目立つようになる。
フリーユース、つかみ広告
取引EDIの標準メッセージを利用する際の取引形態の一つで、「(1)原稿内容が確定している、(2)広告主が確定している、(3)料金総額が確定している、(4)掲載面、掲載回数が未定、(5)掲載期間が確定している、(6)最低保証段数がある、(7)一括で申し込み、一括で請求する」ことが条件となる。通称「つかみ広告」。
ブランケット判、タブロイド判
新聞の判型。通常の新聞1ページの大きさをブランケット判というのに対して、その半分の大きさで、ブランケット判の縦折り位置に切り目を入れ、横折り位置が背になるように90度回転した判型をタブロイド判という。
プラグイン(plug-in)
あるアプリケーションソフトの機能を拡張させるために、別のアプリケーションソフトを付加すること。
プリフライトチェック(preflight check)
入稿のトラブルを未然に防ぐため、送稿前にデータをチェックする機能。カラーモード、フォントの有無、画像のフォーマット・解像度などをチェックする。
プリプレス(prepress)
印刷物の制作における、刷版に至るまでの作業工程のこと。DTPの普及によって、その工程は大きく変わることになった。
プレビュー画像(preview)
OSや他のアプリケーションで表示するために、実画像とは別に内包している小さな表示画像のこと。サムネール画像と同義。
プロセスカラー(process color)
CMYK(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)の4色インキを用いて色を表現すること。この方式とは違い、個別に1色のインキを使用してカラー印刷する方式をスポットカラーと呼ぶ。
プロトコル(通信規約)の階層構造
TCP/IPはネットワークデータの転送方法だけを規定し、その上に転送されるデータの種類を定めたプロトコルが位置する。
プロファイル、カラープロファイル(profile、color profile)
カラーの画像を輪転機やプリンターなどで出力、印刷した際に出力物がそれらの特性、条件により差異が出てしまう出力前にデータの色情報を交換し、できる限り同じ色が出るよう色情報を補正する必要がある。この時、色情報を補正するために使われるデータをカラープロファイルという。
ベクトル、ピクセル(vector〈独〉、pixel)
ベクトルは画像を点と点を結んだ線で表現するのに対し、ピクセルは点の集合体として表現する。ベクトル画像は解像度に左右されないため、サイズを拡大・縮小しても画質が劣化することはない。フォントもベクトル画像。ピクセル画像はビットマップ画像とも言われ、モニター解像度や出力解像度など使用目的にあわせた解像度でピクセル数を作成しないと画像が劣化する。
ベタ濃度
フィルム、印画紙、印刷面の完全なベタ部の濃度。フィルムはその部分の透過濃度、印画紙や印刷面は反射濃度で表される。
ペイント系ソフト
ビットマップ形式(ラスタ形式)の画像を編集するためのソフトウエア。名前の由来はMacの初期に使われていた「MacPaint」からと言われている。Adobe Photoshop が有名。
ページ送り
紙面をめくると、連続するクリエーティブが現れる仕掛けのこと。
ポイント(point)
印刷された文字の大きさを表す標準単位。英国、米国、日本では米国式ポイント制が採用されている。その1ポイントは、0.013837インチ(0.3514ミリ。欧州ではディドー式ポイント制が採用されている。
ポストスクリプトカラーマネジメント(post script color management)
画像データにソースカラープロファイルを含めてプリンター側でカラーマネジメントを行う仕組み。出力機によって再現される色が異なるためトラブルが発生しやすい。
ポストスクリプトフォント
アドビシステムズが開発したアウトラインフォントの仕様。Postscript形式を使ってフォントをエンコードしている。
偏倍
画像イメージなどを加工する際、縦と横を違う倍数で拡大縮小することを偏倍という。原図に対して縦長になったり、横長になったりする。
分光光度計
白い光を当て、反射して返ってくる光を波長ごとに解析し、色を数値で表す測色装置。色の値だけでなく、ベタ濃度やドットゲイン・色差などが測れる機種もあり、カラーマネジメントや印刷品質管理に欠かせないものとなっている。
変形広告
新聞広告のうち、1ページを横に区切った記事下の定型スペースでないものを指す。例えば、紙面を縦に区切ったものや曲線で区切ったものなど、新聞社の裁量で広告スペースとして使われている。
平台校正機
色見本作成時に使用する専用の印刷機。少量の印刷でも対応できるが、インキ転写時の圧力が輪転機に比べ弱いため、ドットゲイン量が小さくなる。その結果、新聞輪転機とは色特性が大きく異なるので、平台校正機を使う場合は、その特性を考慮した上で調整、制作する必要がある。なお、平台校正機で刷った校正紙で色校正を行うことを平台校正と言う。
標準メッセージ
一つのEDI取引において「注文年月日」「受注者」「発注者」など伝票に記載されるデータ項目で構成されており、一般的に伝票に相当する。それぞれの伝票には必要とされるデータ項目があり、これらのデータ項目をメッセージの種類ごとに取り決めたもので、それが業界で標準化されている場合、標準メッセージと呼ぶ。シンタックスルールとともに用いることで、具体的なメッセージが生成される。新聞広告取引EDIの標準メッセージ集には、「第1.1版」「第1.2版」「第1.3版」がある。
標準企業コード
日本情報処理開発協会電子商取引推進センターで管理運用する業界横断的な統一の企業コード。業界間のEDI取引の拡大に伴い、業界横断的な標準企業コードが不可欠となっている。2007年2月末現在、標準企業コードを取得している企業は2万3,118社。
標準光源
物の正確な色を決めるための標準の光のこと。分光エネルギー分布の異なる標準光源A、B、Cと標準イルミナントD65がある。
Aは白熱電球の光、Bは正午の直射日光の太陽の光、Cは晴天時に北窓で受ける青空の光。D65は紫外線を含む平均的な昼光。印刷物は、屋外の太陽光で見る場合と室内の蛍光灯の下で見る場合では色が違って見える。これは光源が違うため。光源は色温度と演色性によって表す。印刷物の色管理を行う際には、5,000~5,500ケルビンを使うことが一般的となっている。
配置画像
マスク処理 (mask)
画像加工処理の際に被加工部分以外に効果が及ばないように加工部分以外の画像データをプロテクトすること。または、オブジェクト画像の一部の絵柄を不可視化すること。
マルウエア
不正かつ有害な動作をする様、悪意をもって作成されたソフトウエアの総称。「悪意のある」を意味するmalicious と software を組み合わせた造語。利用者のコンピュータープログラムを破壊したり、いたずらしたりするようなソフトウエアを指す。マルウエアには、宿主となるのファイルに寄生し、実行された際に自分自身を複製して他のファイルに感染させる「ウイルス」、独立したプログラムとして動作し、他のPCに拡散する性質を持つ「ワーム」、ユーザの情報を特定の相手に勝手に送信する「スパイウエア」などがある。マルウエアには、特定の日に単にメッセージを表示する単純なものから、コンピューターに格納されたファイルやデータを破壊する悪質なものまである。ウイルスやワームなどのマルウエアを発見し、駆除するソフトをワクチンソフトと呼ぶ。
マルチ(広告)
ひとつの企業、またはひとつの商品の広告が、同一日にすべての広告面に、あるいは複数面にわたって広告を掲載するもの。すべての広告面を使用するものを完全マルチ広告、すべての面ではないが複数面に広告を掲載する場合をセミマルチ広告と呼ぶ。
マルチ明細
取引EDIの標準メッセージは一つの申し込みにつきユニークな申込番号を付け、割付も送稿も請求もこの番号を使用することになる。全国紙やブロック紙で、申し込み先の本支社が異なる場合、広告主など各本支社で共通の情報は共通部分へ、掲載希望日など異なる情報はメッセージのマルチ明細部分へ設定する。
モアレ(moire〈仏〉:干渉縞)
光の干渉縞(じま)のことで、規則正しい模様を重ね合わせた時に画素が干渉して起こる縞模様のこと。スキャナー入力時、モニター上、印刷時など様々な場面で起こる。一度網点化されたものをスキャンして素材として印刷すると、モアレが発生しやすい。
モニタープルーフ(monitor proof)
従来の紙ベースに出力したプルーフに代わり、モニターディスプレーで色の確認を行う。業界色基準などを基にして、液晶モニターと実印刷物の高精度なカラーマッチングを実施できれば、実印刷までの工程が効率化され、コスト削減につながる。
モノクロ2階調
白と黒のいずれかを画像内のピクセルに割り当てるカラーモード。1ビットとも言われる。モノクロのロゴマークやQRコードなどの画像を扱うのに適している。
明度
色の性質を表す3要素のうちの一つで、色の明るさのこと。どれだけ白に近いかで測定する。白に近づくほど明度は大きくなり、黒に近づくほど明度は小さくなる。
申込・中止情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、既に申し込み済みの情報を中止するために使用される。広告会社から新聞社に送られる。
申込・受付確認情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、申込・新規情報、申込・変更情報、申込・中止情報に対する返答に使用される。受付可能なら「OK」が、情報不足などで受付不可能なら「NG」が新聞社から広告会社に送られる。
申込・変更情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、既に申し込み済みの情報を変更するために使用される。広告会社から新聞社に送られる。
申込・新規情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、広告会社から新聞社に対する新規申し込みに使用される。
網点
印刷物で写真などの調子を再現するための大小の点。文字や線画はそのまま表現されるが、写真、絵画など原稿に濃淡のあるものは点の大小に置き換えて、その階調を再現する。
面別接触率
新聞の到達指標のひとつ。新聞購読者のうち、特定日の新聞のある特定の面(記事、広告を問わない)を目にした人の割合。日本新聞協会「広告調査分類基準」では、「確かに見た・読んだ」「見た・読んだような気がする」「見た・読んだ覚えがない」の3択で尋ねることとしており、このうち「確かに見た・読んだ」「見た・読んだような気がする」と答えた人を、その面を目にした人と定義している。
→広告調査分類基準のページ
ユニコード(Unicode)
これまでは、各国で各言語の文字コードを独自に制定していた。日本では、日本語を表記するJISコードを基本として使っている。ウィンドウズで使われるシフトJISコードもその一種。ユニコードは、同一の文字コード体系で、世界中の主な言語の文字をすべて表現するもの。例えば、一つのテキストファイルで、日本語、フランス語、タイ語、アラビア語の文字が混在できる。
ラスタライズ(rasterize)
ビットマップやアウトラインフォントを画像データ化(ラスター化)すること。これにより、文字情報データやベクトルオブジェクトが画像データになる。
ラッピング広告
対象物を包み込む(ラッピング)手法によるPR展開。新聞の場合は、通常の一面・終面の外側を表裏4ページのPR・広告で包み込んで、話題性、注目率を高める。このほか、メッセージをプリントした特殊フィルムや布などでビル、バス、タクシー、電車、トラック、飛行機などを包んだ展開もある。
リモートプルーフィング(remote proofing)
リンク (link)
本体(親)データの中に配置される部品素材画像は、埋め込み型で本体画像に一体化してしまう方式と、独立して扱える部品素材として別建てに保持しておくリンク方式がある。リンク方式の場合は本体データから素材部品データへの橋渡し(リンク)情報を基にしてレイアウトを完成させる。
レイアウトデータ(layout data)
アタリ画像データを用いて、文字の割り付け、色の設定などのレイアウト作業がすべて済んだ状態のデータ。
レイヤー(layer)
重ね合わせた層構造の各層のこと。DTPソフトでは、アニメーションのセル画と同じように透明なベース上に配置した各絵柄を重ね合わせてレイアウトを完成させる。レイヤーを多用しすぎると処理負荷が高くなる傾向がある。
レジューム機能(resume)
送受信中に回線が途切れた場合、最初からやり直さずに、続きからデータの送受信ができる機能。
臨時物
営業行為とは直接関係のない、臨時的に出稿される広告。黒枠(死亡)広告、謝罪広告、災害広告(火災見舞)、選挙広告、決算などの法定公告など。
ワークフロー(work flow)
EDI化、デジタル化を進める際に重要な考え方で、狭義には制作会社、広告会社、新聞社の業務の流れ、広義には、関連業界間のあるべきつながりを表す。
割付情報
標準メッセージのメッセージ種類の一つで、割付状況を新聞社から広告会社に通知するために使用される。