受賞作品紹介

北方領土交渉 内幕に迫る

北海道新聞社・渡辺玲男氏(取材班代表)
安倍政権の日ロ交渉を追った長期連載「消えた『四島返還』」を柱とする「#北方領土考」キャンペーン

日本新聞協会は9月7日、2022年度の新聞協会賞を北海道新聞社の渡辺玲男氏(取材班代表)らに贈ると発表しました。

北海道新聞社は、10年にわたって積み重ねてきた1万7千件以上の膨大な取材メモを基に、北方領土交渉の舞台裏に迫るキャンペーン報道を2022年2月8日付紙面から展開しました。

「四島返還」から「2島返還」に方針転換した安倍政権の意思決定過程や日ロ間の水面下での攻防を、両国の関係者への重層的な取材で検証しました。安倍元首相へのインタビューで方針転換の核心に迫る発言を引き出すなど、一連の報道は交渉の困難さが増す中で貴重な歴史的記録になりました。

北方領土と深い関わりを持つ北海道の地元紙が取材力を遺憾なく発揮し、返還交渉を体系的に検証した企画報道として高く評価されました。

<受賞者>

北海道新聞社
北海道新聞日ロ取材班
(代表)編集局東京報道センター部次長

渡辺玲男(わたなべ・れお)氏

(2022年9月8日)