少年事件記録廃棄を特報
神戸新聞社・霍見真一郎氏(取材班代表)
神戸連続児童殺傷事件の全記録廃棄スクープと一連の報道
日本新聞協会は9月6日、2023年度の新聞協会賞を神戸新聞社の霍見真一郎氏(取材班代表)らに贈ると発表しました。
神戸新聞社は、1997年に起きた神戸連続児童殺傷事件の記録を神戸家裁が全て廃棄していた事実を、2022年10月20日付朝刊で特報しました。
社会を揺るがせた少年事件の記録が全廃棄されていた事実は大きな衝撃を与えました。続報で、同様の記録廃棄が全国で相次いでいることや、廃棄が機械的に行われていた実態を明らかにしました。国民の共有財産としての事件記録の意味を問い続けた一連の報道は、最高裁の謝罪を引き出すとともに記録保存制度の改善に道筋をつけました。
埋もれていた事実を掘り起こし、司法の認識の甘さを改めさせた調査報道として高く評価されました。
<受賞者>

神戸新聞社
「失われた事件記録」取材班
(代表)編集局報道部デスク兼編集委員
霍見真一郎(つるみ・しんいちろう)氏
(2023年9月7日)