受賞作品紹介

当事者視点で差別つづる

西日本新聞社・中原興平氏(取材班代表)
人権新時代

日本新聞協会は9月6日、2023年度の新聞協会賞を西日本新聞社の中原興平氏(取材班代表)らに贈ると発表しました。

西日本新聞社は、全国水平社創立100年の節目に合わせ、部落問題を中心に現代の人権問題を見つめ直す長期企画を、2021年12月30日付朝刊から展開しました。

被差別部落出身の若手記者による連載は、当事者の視点で差別の実態をつづる画期的なスタイルで大きな反響を得ました。インターネット上で陰湿化する差別の現状と課題も報じるなど、部落問題が新たな形で続いている事実を明らかにするとともに、同性婚やヘイトスピーチなど人権を巡る今日的な問題にも鋭く迫りました。

時代が変わっても形を変えて現れる根源的な課題に真摯に向き合った、ジャーナリズムの原点とも言える企画報道として高く評価されました。

<受賞者>

西日本新聞社
「人権新時代」取材班
(代表)編集局報道センター社会部次長

中原興平(なかはら・こうへい)氏

(2023年9月7日)