精神医療の闇 次々暴く
NHK・真野修一氏、松井裕子氏(取材班代表)
「精神科病院で患者虐待や高い死亡退院率」の一連のスクープと調査報道
日本新聞協会は9月6日、2023年度の新聞協会賞をNHKの真野修一氏、松井裕子氏(取材班代表)らに贈ると発表しました。
日本放送協会は、東京都内の精神科病院で看護師らが患者を暴行する内部映像や音声を独自に入手し、警察の捜索や都の立ち入りの瞬間とともに2023年2月15日のニュースで特報しました。
その後も、証言の積み重ねやカルテの解析を通じて、違法な身体拘束や入院患者の8割が死亡退院している事実、不可解な医療行為が行われた疑惑を次々に報じました。自治体などにも取材を広げ、患者の家族や行政が精神科病院を頼らざるを得ない実態を明らかにしました。
閉鎖空間に置かれた患者の苦しみを可視化し、日本の精神医療が抱える構造的な課題をあぶり出した調査報道として高く評価されました。
<受賞者>

NHK
「精神医療問題」取材班
(代表)第1制作センターチーフ・プロデューサー
真野修一(まの・しゅういち)氏

NHK
「精神医療問題」取材班
(代表)報道局社会部ニュースデスク
松井裕子(まつい・ゆうこ)氏
(2023年9月7日)