「社会の動き、新聞から」――経済広報センター情報源調査
経済広報センターが6月26日にまとめた「情報源に関する意識・実態調査」の結果によると、一般的な社会の動きを知ろうとするとき、新聞が最も多く利用されていることが分かった。情報源の印象についても、情報の正確性、信頼性、専門性、記憶に残る情報源として、いずれも新聞が1位になった。
一般的な社会の動きを知る情報源(複数回答)は新聞の93%が最も多く、テレビの90%が続く。一方、雑誌(18%)とラジオ(16%)は2割以下で、既存メディアの二極化が浮き彫りになった。インターネットは60%となり、第3の情報源として台頭している。
情報源の印象は、6項目に分けて調べた。
正確性では、新聞が69%で最も多い。以下テレビ34%、ラジオ33%、インターネット26%と続いた。信頼性でも新聞は67%で、ラジオ(33%)やテレビ(29%)などを引き離す。事故・不祥事を含む企業情報を収集する際の信頼性も、新聞が1位となった。
専門性では、新聞とインターネットが48%で1位。記憶に残る情報源でも新聞が58%でトップだった。
一方、早さではテレビとインターネットがともに85%で、ラジオ(59%)、新聞(29%)を引き離す。分かりやすさでは、テレビの61%が1位で、新聞が54%で続く。
このほか情報源ごとの平均的な1日の利用時間は、新聞では「15分以上30分未満」(34%)が最も多い。テレビでは「1時間以上2時間未満」(32%)が最多。ラジオは「利用しない」が54%を占めた。
新聞やテレビは、世代が上がるにつれ利用時間が増える傾向にある。一方、29歳以下の19%が新聞を利用していないことも分かった。この年代は、インターネットの利用時間が他よりも長い。
経済広報センター国内広報部は「事故・不祥事の際、当該企業のウェブサイトでは、必ずしも情報が公開されておらず、新聞やテレビの報道で知ることが多いことが浮き彫りになった」と話している。
調査は、各情報源が生活者・消費者にどう意識され、活用されているかを調べるのが狙い。同センターが組織する男女29歳以上の社会広聴会員5084人を対象