全国紙・ブロック紙の3期決算 7減収5社減益
2007年度(08年3月)決算を発表した新聞社のうち、朝日、毎日、読売、産経、北海道、中日、西日本の7新聞社の報告によると、毎日、産経を除く5社が、経常段階で減収減益となった。販売収入と広告収入の低迷が響いた。毎日と産経は減収増益。売上高は、7社すべてで減少した。全国紙のうち唯一、12月決算の日本経済新聞も減収減益だった。各社の決算は次の通り。
【朝日】3期連続の減収減益。大都市での部数減傾向に歯止めがかからず、広告も3期連続で大幅に減少した。出版収入は新書などにより10年ぶりの増収。アサヒ・コムも2年ぶりに増収に転じたが、デジタルメディア収入はほぼ前年並みだった。一方、当期純利益は40ページ16個面カラー化工事が山を越すなど特別損益が改善し、前期比(以下同じ)45・4%増の56億6200万円となった。
【毎日】不動産収入が増加したものの、販売、広告両収入が減少し、売上高は3期連続の減収となった。経常利益は、定年退職者増による人件費減などが貢献し2期連続の増益。一方、当期純利益は、海老名工場稼働に伴う厚木工場の生産設備除去などの特別損失があり、37・1%減の1億7700万円となった。
【読売】グループ6法人の連結決算は、2期連続の減収減益となった。販売収入は微減だったものの、広告収入が減少。営業費用も0・2%増加した。当期純利益は、特別利益に債務保証損失引当金などの戻入益を計上しているが、163億9500万円と6・7%の減益となった。
【産経】産経新聞は1万1000部増となったが、夕刊フジなど即売紙の売れ行き不振、広告収入の低迷が続き、4期連続の減収となった。経常利益は各種の経費削減努力により増益に転じたが、当期純利益は「SANKEI EXPRESS」のPR費など特別損失がふくらみ、38・5%減の4億3700万円となった。
【北海道】販売、広告の両収入がそれぞれ前期を下回り、3期連続の減収。経常利益も2期連続の減益となった。当期純利益は、48・9%減の9億1100万円だった。
【中日】昨年は、中日ドラゴンズが53年ぶりに日本一となったが、広告の低迷、部数の頭打ち傾向を打破できず、2期連続の減収となった。広告収入は3期連続の減少。当期純利益も6割減の19億5300万円と、4期連続の減益となった。
【西日本】130周年記念事業などで事業収入が11・2%増と大幅に増えたものの、広告収入が5・7%減と大幅に前期を下回った。営業費用も0・6%減にとどまり、2期連続の減収減益となった。販売収入は0・1%の微減。当期純利益は、31・8%減の2億6500万円だった。