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2023年「地域貢献賞」
北九州市戸畑区の文化を守り継承する活動 地域の取り組みに貢献
ASA戸畑 所長 竹内英雄
- 実施期間:2015年~
- 実施地域:北九州市戸畑区
- 活動概要:
2023年11月に創業120周年を迎える北九州市戸畑区のASA戸畑(竹内新聞舗)。4代目の竹内英雄所長は、地域の歴史文化の保護、継承活動に貢献している。
竹内所長は戸畑郷土史会事務局長、北九州市の文化財を守る会副理事長を務める。明治期に活躍した企業家の邸宅「旧安川邸洋館棟」について、2016年に同市による取り壊し計画が持ち上がった。両会へ働きかけ、保存に向けた署名活動を実施した結果、18年8月に同市有形文化財指定が決定され、現在も市民に公開されている。
また、同区で1936年に発掘された遺跡「名護屋岬古墳群」で出土し、後に所在不明になっていた古墳時代の頭骨について、2021年に竹内所長が経緯を記述、発表した。すると「地元の照養寺に存在する」旨の情報が寄せられ、調査に赴いたところ、頭骨3点を「再発見」した。専門機関でも当該の頭骨であると鑑定され、22年6月に開催した「名護屋岬古墳群研究発表会」で竹内所長は講演者として登壇した。
竹内所長は国指定重要無形民俗文化財、ユネスコ無形文化遺産に指定される同区の祭典「戸畑祇園大山笠行事」の保存維持にも取り組む。20年から発生したコロナ禍では、従来通りの祭典が行えなくなった。行事継承の支障を憂えた竹内所長は、行事の沿革や意匠、現在の祭礼行事について記述した「戸畑祇園西大山笠読本」を発行した。
竹内所長は「販売所の歴史は郷土の発展とともにあり、支えてくださったのは地域の皆様だ。今後も意欲的に活動していきたい」と意気込みを語っている。
※竹内英雄(たけうち・ひでお)