オリンピック・パラリンピック・オーディエンスの7割超が新聞に毎日接触
「新聞オーディエンス調査+(プラス)」調査結果より
日本新聞協会広告委員会は、平昌冬季五輪・パラリンピック期間中の新聞接触に関する調査結果を発表しました。
メディア環境の変化に伴い、紙の新聞や定期購読に限らず、インターネットやSNSなど何らかの形で新聞あるいは新聞社が発信する情報に接触する人が増えています。新聞協会はこの層を「新聞オーディエンス」と定義しました。特に、五輪・パラリンピックが開催される時期に新聞に普段よりよく接触する人を「オリンピック・パラリンピック・オーディエンス」と名付け、その実態に迫る「新聞オーディエンス調査+(プラス)」を実施しました。平昌五輪・パラリンピックが話題となった2018年3月、「五輪・パラリンピックがあると普段より新聞接触が増える」という全国の15歳以上69歳以下の男女951人を対象に、ネット調査を行いました。
◇7割超が新聞や新聞社発の情報に「毎日触れる」
五輪・パラリンピックの時期には新聞や新聞社が発信する情報への接触が増える「オリンピック・パラリンピック・オーディエンス」のうち、普段から新聞情報に「毎日触れる」と答えた人は73.0%でした。「週1回以上」見聞きする人は14.3%、「月1回以上」は2.3%。なお、テレビに毎日触れる人は89.1%、ネットニュースは73.9%でした。
「オリンピック・パラリンピック・オーディエンス」に五輪・パラリンピック以外で新聞をいつもよりじっくり読むときを聞いたところ、「大きな事件・事故があった時」(92.3%)、「災害があった時」(84.1%)のほか、「ワールドカップ等のスポーツイベントの時」(59.0%)も高いスコアとなりました。この層は、スポーツイベント全般への関心が高いことがうかがえます。「スポーツイベント」でよく読むと答えた男性は72.6%と、女性の44.0%に比べて非常に多いことが分かります。
新聞情報への接触時間は、1日当たり平均22.5分。紙の新聞をどの程度めくるかを尋ねたところ、全ページに目を通すと答えたのは35.9%でした。
◇平昌で新聞に普段以上に接した人は97.7%
今年の平昌五輪・パラリンピック期間中に新聞社が発した情報への接触状況を7段階で尋ねたところ、「普段よりよく見た」(+3~+1)人の合計が71.7%でした。「普段どおり」(±0)の人(26.0%)を加えると97.7%に上り、ほとんどの人の新聞接触が普段以上に増えたことが分かりました。
よく見るようになった時期は、「開会式から」(40.4%)が最も多く、「関心のある競技が近づいてから」(18.7%)、「開会式の1週間前」(13.5%)が続きました。開会式より前から関心が高まり、新聞情報をよく見るようになった人は27.5%でした。
期間中に新聞や新聞社発の情報を見聞きした人に対して、具体的な行動を聞いたところ、「新聞を読むことで、その競技をまた見たくなる」(38.9%)、「記事を家族や友人等と話題にする」(36.9%)が上位となりました。
◇半数が公式スポンサー企業に対して「好感を持つ」
五輪・パラリンピックの公式スポンサー企業の広告に対する印象を聞いたところ、「好感を持てる」が48.8%で最も高くなりました。次いで、「イメージがよくなる」(44.5%)、「応援したくなる」(38.4%)、「社会貢献に積極的である」との印象を持つ人も30.3%に上りました。
特に普段から新聞に毎日接触する人では、「好感を持てる」が50.9%、「イメージがよくなる」が47.2%と、全体平均よりも肯定的な印象を持つことがうかがえます。
◇「紙の新聞」はしっかり読まれている
調査回答者全員に対し、この1年間に見聞きした新聞の種類を尋ねたところ、「自宅にある紙の新聞」と答えた人が84.7%で最も高く、「インターネットニュース」(64.6%)を引き離しています。
特に、新聞や新聞社発の情報に毎日触れる人のうち96.3%が、過去1年間に「自宅にある紙の新聞」を見聞きしたと答えました。一方で、不定期に何らかのきっかけで新聞情報に接触する人では、26.8%が過去1年間に「紙の新聞」を見聞きしたことが分かりました。
◆日本新聞協会について
新聞・通信・放送130社で構成する一般社団法人。会長は白石興二郎(しらいし・こうじろう/読売新聞グループ本社代表取締役会長、読売新聞東京本社代表取締役会長)。
◆日本新聞協会広告委員会について
新聞協会会員新聞社の広告・営業局長64社64人で構成。委員長は金山達也(かなやま・たつや/朝日新聞東京本社メディアビジネス局長)。
◆日本新聞協会広告委員会が行う調査について
2017年秋、日本新聞協会広告委員会はメディア接触と評価に関する調査をリニューアルしました。メディア環境の変化に伴い、目的や状況に応じて不定期に新聞を読んだり、SNSで拡散された新聞記事や広告を目にしたりといった新しい接し方が生まれています。そこで、多様な形で新聞に接触する人全体を「新聞オーディエンス」と定義し、その構成や実態を以下の調査で明らかにします。
「新聞オーディエンス調査」(定点観測調査)
=新聞がどんな場面で読まれているのか、各メディアの接触状況や評価、電子版の利用状況などの基礎情報を経年で把握します。訪問留め置き法で年1回、11月に実施します。
「新聞オーディエンス調査+(プラス)」
=特定のオーディエンスに焦点を合わせて、消費志向や意識などの特徴を詳しく調べます。18年3月実施。
「新聞オーディエンス調査365」
=普段と比べてメディアによく接したかどうかを毎日尋ねるウェブ調査です。月1回以上新聞を読んでいる18歳以上69歳以下の男女300人を対象に、2017年10月1日から1年間実施。新聞、テレビ、インターネットのメディア別に、当該月平均と比較したデーリーの接触状況を表します。事件や事故、政治・経済の状況のほか、オリンピックや正月など消費行動にもつながる各種タイミングでのメディア接触、季節変動などを観測します。
〈この件に関する問い合わせ先〉
日本新聞協会 広告部広告担当(村山、三品)
電話:03-3591-4407 メール:koukoku@pressnet.or.jp
以 上