[広告主部門 新聞広告賞]5件(広告主名50音順)
Fate/Grand Order 5th Anniversary ~under the same sky~
株式会社アニプレックス
【受賞理由】
スマートフォン向けゲーム「Fate/Grand Order」の配信開始5周年を記念し、全国のファンに感謝の気持ちを伝える48種類の広告を延べ52紙に掲載することを決定、2020年5月からキャンペーンを開始した。47都道府県の観光スポットを背景にFGOのキャラクターを登場させた新聞広告は、掲載当日からSNS上で大きな話題になるとともに、掲載紙の購入や観光に関する問い合わせが相次ぐなど、かつてない反響を巻き起こした。新聞広告を起点とした他メディアでの展開で、メッセージの伝達と商品・サービスのPRに成功した事例であり、新聞広告の拡散力の強さとクオリティーの高さを示したものとして高く評価された。
掲載=2020年5月4日から7月20日まで、48種類の広告を延べ52紙に掲載/二連版全30段カラー
※掲載一覧(同日の掲載紙の並びは新聞協会会員名簿順)
5月4日
読売、東京、茨城、下野、上毛、埼玉、神奈川、千葉、山梨日日、静岡、信濃毎日
5月25日
中日、岐阜、新潟、北日本、北國、福井
6月3日
西日本、佐賀、長崎、熊本日日、大分合同、宮崎日日、南日本、沖タイ、琉球
6月13日
北海道、東奥、デーリー東北、岩手日報、河北、秋田魁、山形、福島民報
7月6日
山陽、中国、日本海、山陰中央、山口、徳島、四国、愛媛、高知
7月20日
朝日(近畿地方、和歌山県版)、産経(近畿地方、和歌山県版)、
中日、京都(京都府内版、滋賀県民版)、神戸、奈良
【受賞理由】
北海道銘菓「白い恋人」の石屋製菓が、関西初の直営店オープンと吉本興業とのコラボ商品「ラフ&スイーツ ゆきどけ」の発売を新聞広告で告知した。「恋人は和解しました。」をキャッチコピーに、かつて吉本興業が販売した「面白い恋人」をめぐって世間を騒がせたことにも触れるなど、遊び心を込めた企画を展開した。「恋人」「和解」「ゆきどけ」といった言葉が登場するユニークな新聞広告はニュースで取り上げられるとともに、SNSで話題が拡散して売り上げにもつながるなど、新聞広告の面白さや新たな活用法を提示したことが高く評価された。
掲載=2019年9月20日、朝日(大阪)、北海道に掲載/全15段×2、カラー
「広告事例」掲載ページ
早く会いたいけん、今は帰らんでいいけんね。
早く会いたいけぇ、今は帰らんでいいけぇね。
島根県
【受賞理由】
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、5月の大型連休を前に、島根県への帰省自粛を促すメッセージを2種類の方言で、二つの地域ごとに広告を切り替えて伝えた。「早く会いたいからこそ、今は会わない」という県民の思いを、便せんに見立てた背景に手書きの文字で表現することによって、県外に大切な人がいる地元読者の共感を得るとともに、ネット上でも大きな反響を呼んだ。多くの自治体が帰省自粛を呼び掛ける中、方言を用いた温かみのある新聞広告での協力要請は、自治体広報の成功事例として高く評価された。
掲載=2020年4月29日、山陰中央(出雲版、石見版)に掲載/全15段×2、カラー
【受賞理由】
百貨店業界を取り巻く経営環境が厳しさを増す中、元日の新聞に現場で働く社員を勇気づけ、企業姿勢を示す広告を掲載した。11行のネガティブなコピーを下から読むと意味が全く逆のポジティブなコピーとなる仕掛けで、逆境を跳ね返すという覚悟を表現した。モデルには幕内最軽量ながら真っ向勝負を挑む炎鵬関を起用し、「さ、ひっくり返そう。」というキャッチコピーに重ね合わせた。令和初の新年を迎え、じっくり読ませるメッセージで企業の心構えを表現した広告はSNSやネットニュースで拡散し、大きな反響を呼ぶなど、新聞媒体の特性を生かし他メディアでの展開を実現したものとして高く評価された。
掲載=2020年1月1日、朝日、日経、秋田魁、北國、福井、中国に掲載/全15段カラー
「広告事例」掲載ページ
「君の名は。」地上波放送告知 瀧と三葉が出会う新聞広告
株式会社テレビ朝日
【受賞理由】
大ヒットしたアニメーション映画「君の名は。」の地上波放送を、当日の新聞広告で告知した。主人公の二人を新聞の表面と裏面に配置し、紙面を光にかざすことで二人が出会うという、物語の重要なシーンを再現できる構造にした。人気映画の名シーンを新聞の表裏を透かして表現するクリエーティブは、読者やファンに驚きと感動を与えるとともに、SNSでも広く拡散するなど、紙媒体の特性を生かした新たな表現手法として高く評価された。
掲載=2019年6月30日、朝日に掲載/全15段×2(表裏)、雑報、カラー
[新聞社企画・マーケティング部門 新聞広告賞]5件(新聞協会会員名簿順)
新聞広告の日プロジェクト 朝日新聞社×左ききのエレン Powered by JINS
朝日新聞東京本社 メディアビジネス局
【受賞理由】
10月20日の「新聞広告の日」に合わせ、広告業界を舞台にクリエーターの葛藤を描く漫画「左ききのエレン」のスピンオフ企画を新聞広告で展開した。広告主によるオリエンテーションから新聞広告の掲載に至るストーリーを、実在する企業と広告会社を登場させながら作者のかっぴー氏が書き下ろし、話題化を図った。新聞広告掲載の漫画に登場する競合コンペの結果は、ツイッターや特設サイトからの読者投票で決め、決定したクリエーティブを実際に紙面で掲載するという読者参加型の仕掛けも設定した。漫画の世界観と広告主のニーズを巧みに組み合わせ、ターゲットをうまく捉えた広告企画として高く評価された。
掲載=2019年10月20日、11月21日/二連版全30段、全15段、モノクロ・カラー
NIKKEI全国社歌コンテスト
日本経済新聞社 メディアビジネス
【受賞理由】
社内の一体感やモチベーションを高める手法として、導入企業が増えている社歌に注目し、日本一を決める読者参加型のコンテストを企画した。動画配信サイト・ユーチューブを活用して174社から社歌動画を募り、新聞広告と自社アプリ「日経AR」を連携させることで、読者が各企業の社歌を視聴することを可能とした。一般投票総数は38万票に達し、コンテストの盛り上がりはニュース番組でも取り上げられたほか、上位に入賞した社歌の通信カラオケによる配信を実現した。新聞広告とネットを連携させた立体的な展開で、古いイメージを持たれがちな社歌という企業文化に光を当てた企画力が高く評価された。
掲載=2019年9月13日、9月25日、10月10日、11月15日、12月27日/全60段、全30段、全15段、カラー
【受賞理由】
新型コロナウイルスの感染拡大防止のため外出自粛が続いた首都圏で、上野動物園(東京都台東区)のパンダ「シャンシャン」の等身大の姿を新聞広告で届けた。大型連休中、例年であれば都立動物園が無料開園されるみどりの日から3日間連続で、15段6ページのボリュームで展開し、外出ができない読者に元気と癒しを提供した。セット販売した紙面の購入希望が相次ぎ、シャンシャンが掲載された紙面の写真がSNSにアップされるなど、時機を捉えた企画として大きな反響を呼んだ。新聞の大きさや保存性といった媒体特性を生かした企画として高く評価された。
掲載=2020年5月4日、5月5日、5月6日/全15段、雑報、カラー
「WE’REガタ店サポーター」企画
新潟日報社 広告局
【受賞理由】
新型コロナウイルス感染拡大で苦境に立たされた新潟県内の飲食店を支援するため、新聞社が主導して官民一体のクラウドファンディング(CF)事業を展開した。新潟県や新潟市、新潟商工会議所などと実行委員会を組織し、協賛企業・団体を集め、自社のCFシステムを活用して広く県民からの支援を募った。新聞広告を軸にして活動をPRすることで、テレビやラジオで取り上げられるとともにSNSでも拡散されるなど、短期間で多くの県民に認知され、参加店舗の拡大や支援者の獲得を実現した。新聞社の広告企画が地域連携の起点となり、喫緊の課題に対する全県挙げての支援事業を成功させたことが高く評価された。
掲載=2020年5月14日、5月15日、5月16日、5月27日、5月30日、5月31日/全15段、全5段、カラー・モノクロ
【受賞理由】
2018年の西日本豪雨で深刻な打撃を受けた岡山県内の観光事業者を支援するため、位置情報ゲームアプリを活用したPR事業を企画、展開した。ユーザーはアプリ上で岡山ゆかりの桃太郎に扮(ふん)し、地元の特産品をモチーフとした鬼や、県内観光地に現れる鬼を退治し、きびだんごのポイントを集めると、特産品や観光地の入場券などを獲得できる。新聞広告を起点にテレビやSNSなどで県内外にPRすることで大きな反響を呼び、アプリは公開から2週間ほどで1万ダウンロードを突破した。県内全27市町村と連携し、災害からの復興と地域の活性化に寄与した画期的な取り組みとして高く評価された。
掲載=2019年7月17日から継続中/特集(8ページ)、全15段、全5段、雑報、カラー