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「知ることが行動促す」 神奈川・三木氏 記事から科学・環境問題を考察 ニュースパーク夏イベント

 ニュースパーク(新聞博物館)は7月27日、「新聞を切り抜いて、科学担当記者に聞いて、科学や環境について考えてみよう」と題した夏休みイベントを開いた。神奈川の三木崇横浜みなと支局長が自然、環境に関する取材や記者の仕事について解説。「ニュースを通じ知らなかった問題に触れることが大切だ。知ることが次の行動につながる」と呼び掛けた。小学生と保護者ら計109人が参加した。

 持続可能な開発目標(SDGs)への関心の高まりなどを受け、科学や環境問題の学習に新聞が役立つことを訴求する狙い。ニュースパークは保護者の関心に合わせた新聞活用イベントの開発に力を入れている。

 三木氏は2002年に多摩川に姿を現したアゴヒゲアザラシ「タマちゃん」の番記者を務めて以来、港や海の環境を取材してきた。横浜港の清掃船に同行し「浮遊ごみのほとんどは川を通じ海に流れ込んでいる」と報じた7月15日付の記事を紹介。「自分たちが出したごみが生き物の住む海を汚しているかもしれない。環境問題は子供にも身近な問題だ」と語り掛けた。

 三木氏の話を聞いた子供たちは全国130紙の中から関心を抱いた科学・環境関連の記事を切り抜き、選んだ理由や取り組みたいことを書き出した。

 平塚市の西尾まどかさん(10)は外来生物による農作物被害を伝える記事を選んだ。「これからは動物の里親ボランティアなど、環境のために自分にできることをしたい」と語った。

 三木氏は終了後、「子供たちが新たな知識との出会いを楽しむ姿が印象深い」と振り返った。記者は、子供にも記事が読まれていることをより意識する必要があるとし「『新聞の子供離れ』を進めてはいけない」と強調した。イベントは、神奈川県が主催する人材育成事業「かながわサイエンスサマー2019」(神奈川県主催)の一環。

(2019年7月27日)

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