NHKの経営改革促進を 総務省にメディア開発委 ネット常時配信巡り意見
新聞協会メディア開発委員会は12月6日、総務省に対し、放送番組のインターネット常時同時配信開始に先立ってNHKに経営改革を促すよう求める意見書を提出した。NHKの「ネット実施基準」改定案に関連し、ネット事業費を東京五輪関連を除き現行規模で収めるよう要望した総務省の考えは適当だとし、NHKはネット事業を抑制的に運用すべきだと主張した。意見募集に応じた。
意見書は、子会社を含めたNHKグループ全体の内部留保が約2千億円に上ると指摘。子会社が電子看板などへのニュース配信や園芸品のネット通販など、放送番組と関連のない事業を手掛けているとし、公正な競争を阻害しないよう見直しを求めた。総務省はこうした点について広く意見を募り、NHKに経営改革への反映を求めるべきだと訴えた。
常時配信については、海外向け情報発信や地方放送番組の配信を「受信料収入の2.5%」以内で実施すべきだとする総務省の意見を支持した。NHKは圧縮する既存業務や費用を明らかにするよう要望した。
(2019年12月6日)