「沖縄戦と新聞人」ミニ展示始まる ニュースパーク
ニュースパーク(新聞博物館)は8月4日、イベントルームの一角でミニ展示「戦後75年 沖縄戦と新聞人」を始めた。当時の地元紙「沖縄新報」や朝日新聞・毎日新聞の記者が沖縄戦のさなかに取材・執筆した記事など18点を展示している。激戦地で新聞発行を続けた新聞社の姿や、行政から独立した報道の重要性を伝える。
沖縄新報は1940年、新聞統合政策の下、琉球新報、沖縄朝日新聞、沖縄日報が合併し生まれた。沖縄本島での地上戦が始まる直前の45年3月には首里城敷地内に掘った「留魂壕」の中に足踏み式の印刷機や同盟通信社の受信機を運び込み、新聞発行を続けた。連合軍の本島上陸後の紙面(4月29日付)も展示している。
同紙の元記者・故牧港篤三氏の証言もパネル展示している。砲弾が飛び交う中、軍司令部のある壕まで赴いて取材し、粉飾された情報を基に記事を書いたという。「当時のことを思うと実に一心不乱にやったわけですけれどもね、今考えると馬鹿なことをやったもんだ」との話を紹介している。
琉球新報社とヤフーニュースが共同制作した沖縄戦に関する動画も上映している。
ヤフーニュースが企画協力した。30日まで。
(2020年8月4日)