会えなくても、一生同期だ アウトソーシングテクノロジーに大賞 新入社員が紙上でエール交換 ＜新聞広告賞＞
新聞協会は9月2日、第40回新聞広告賞を発表した。大賞は技術者派遣会社アウトソーシングテクノロジーの「会えなくても、一生同期だ 2020・4・1」に贈る。同社は新型コロナウイルス禍のため入社式をオンラインで開催した4月1日、新入社員から事前に募ったメッセージを広告で紹介。新聞広告を同期社員が一堂に会する場と位置付け、エールを送り合う機会とした。新聞協会は、社内外の新社会人を勇気づけ、新聞広告の伝達力と新たな活用法を示したと評価した。
広告は全15段。朝日新聞朝刊に載った。
アウトソーシングテクノロジーは、同期と顔を合わせることなく社会人生活を始める新入社員のためにこの広告を企画した。メッセージはSNSやメールで集めた。「同期のみんなと会えないのは寂しく、不安もあるけど、お互いそれぞれの場所で頑張りましょう！」などの言葉が並ぶ。メッセージは合計で約2万5千字。それをモザイクアートにし、スーツ姿の新入社員の姿に見立てた。
「＃今日入社式が中止になった日本中のみんなへ」との呼び掛けに続けて「会えなくても、一生同期だ 2020・4・1」とのメーンコピーを配した。また、紙面に印刷されたQRコードを読み込むと新入社員を勇気づける内容のウェブ動画を見られるようにした。
本賞は広告主部門、従来の新聞社企画部門を改称した新聞社企画・マーケティング部門で各5件、計10件を選んだ。10月20日の「新聞広告の日」記念式典で贈賞する。
応募は広告主部門が331件、新聞社企画・マーケティング部門は69件だった。大賞、本賞のほか広告主部門は15件の優秀賞、新聞社企画・マーケティング部門は6件の奨励賞を選んだ。
（2020年9月2日）
