徒歩で日本縦断 石川文洋写真展 ニュースパーク
ニュースパーク(新聞博物館)の企画展「80歳の列島あるき旅・石川文洋写真展 フクシマ、沖縄...3500キロ」が10月3日、始まった。共同通信社との共催。ベトナム戦争の従軍取材で知られるカメラマン・石川文洋氏が徒歩で日本を縦断した記録を写真で振り返る。東日本大震災や熊本地震の被災地、米軍基地移設に伴う土砂採取地などの写真を展示している。
開幕当日には、石川氏が講演した。名護市辺野古を埋め立てる土砂の採取のため、本部港周辺の山が大きく削り取られ、山肌が白くなっている様子を収めた写真をスクリーンに映しながら、撮影時を振り返った石川氏。土砂はひっきりなしにトラックで運ばれ「砂ぼこりが一帯を覆っていた」といい、「新たな公害だ」と指摘した。石川氏は沖縄出身。港近くに広がる青い海の写真を見せながら「海は私の財産でもあり、皆の財産でもある」と述べ、埋め立て工事に疑問を呈した。50人が参加した。
展示写真は、石川氏が旅を始めた2018年から11か月の間に撮った約3万5千点から厳選した240点。共同が「石川文洋80歳・列島縦断あるき旅」と題して配信した石川氏のルポも展示した。旅で使った靴や筆記具、歩いた道のりを記した日本地図も並べた。
企画展の概要はこちら。
(2020年10月3日)