1部売りと電子軽減税率適用を 新聞協会、自公に要望
新聞協会は10月16日、税制改正で1部売りの新聞や電子版、書籍・雑誌に消費税軽減税率を適用するよう求める要望書を自民党の甘利明税制調査会長に提出した。新聞は国民の知識の根幹をなす公的な財だとし「民主主義、文化の発展の観点から適用対象を拡大すべき」と訴えた。
新型コロナウイルス禍で電子版読者が増えていることも説明。紙との税率が異なることで、年齢層が比較的若い電子版読者に不公平感を抱かせかねないと指摘した。
欧州諸国が電子版に軽減税率やゼロ税率を適用している現状も一覧を添えて伝えた。スペインと英国は、新型ウイルス対策の都市封鎖などを背景に電子版の税率を紙とそろえた。文化的な資産や情報へのアクセスに対する需要が高まったため、というスペインの政策判断の理由も紹介した。
税制に関するプロジェクトチームの吉田透座長(日経)が手渡した。22日には公明党の西田実仁税制調査会長にも同様の要望書を提出した。
(2020年10月16日)