新規勧誘時の景品提供 中央協調査 「2千円超」は15.3%
新聞公正取引協議委員会(中央協)は21日、購読勧誘時や更新時の景品類提供申し出に関する実態調査結果を公表した。新規購読の勧誘を受けた人の15・3%が、公正競争規約上の上限額を超える可能性がある2千円超の提供申し出があったと答えた。前年比(以下同)で1・6ポイント拡大した。新規購読勧誘を受けた人は回答者1201人のうち11・4%で、4・3ポイント縮小した。
2020年5~10月に新規購読の勧誘を受けた人は137人。景品類の価額については、137人のうち「2千円以下」と答えた人が24・1%(3・0ポイント拡大)、「2千円超」は15・3%だった。137人中62人が計76件の提供申し出を受けた。品目は洗剤26件、同一紙の提供13件、ビール券9件など。
定期購読者は684人。20年5~10月の間、集金時や契約更新時に提供の申し出があった景品類の価額については、684人のうち「2千円以下」と答えた人が13・5%(0・1ポイント縮小)、「2千円超」は5・6%(0・3ポイント縮小)だった。148人が計175件の申し出を受けた。品目は洗剤70件、ビール券12件。商品券、タオル、せっけん類(各11件)が続いた。
新聞を定期購読していない人は517人。その理由(複数回答)は「インターネットのニュースで十分だから」(58・4%)、「テレビのニュースで十分だから」(47・0%)、「購読料が高いと感じるから」(25・5%)など。
戸別配達制度の必要性を尋ねると、「必要」「まあ必要」と答えた人の合計は74・0%(4・0ポイント縮小)だった。
調査は20年11月、全国の満20歳以上の男女4千人を対象に個別面接方式で実施。回収率は30・0%だった。
(2021年1月21日)