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過去最大の12.8%減 2020年用紙内需 最盛期の6割切る 新聞協会調べ

 新聞協会経営業務部はこのほど、2020年の新聞用紙需給動向をまとめた。国内用紙メーカー6社による払い出し(国内需要)は前年比12.8%減(重量ベース)の209万9162トンだった。減少幅は、記録をさかのぼれる1955年以降で最も大きい。新聞用紙の内需は最盛期の2006年以降、減少傾向にある。20年の内需は06年比で約56%。


 月別にみると、内需が目立って落ち込んだのは新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下の4、5月。4月は前年同月比(以下同)18.5%減、5月は19.7%減だった。電通の広告出稿量統計でも4月(13.3%減)、5月(12.2%減)の減少幅が大きい。広告量の減少が紙の消費に響いたことがうかがえる。

 用紙の重量別構成比は、超軽量紙が59.7%、超々軽量紙が34.1%。内需に含む新聞社の輸入紙消費量はゼロだった。

 内需の減少に伴い、製紙各社は新聞用紙の生産体制を縮小している。王子製紙は20年9月、苫小牧工場(北海道苫小牧市)の新聞抄紙機7機のうち2機を停止した。日本製紙は釧路工場(北海道釧路市)での紙の生産を21年8月に終了する予定。

(2021年2月9日)

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