契約書の電子化慎重な検討要望 消費者庁に販売委意見
新聞協会販売委員会は2月26日、訪問販売時の契約書とクーリングオフ通知の電子化を検討している消費者庁に対し、事業者側の意見を聞き慎重に検討するよう求める意見書を提出した。契約書の電子化については十分に議論されておらず、消費者団体なども拙速だとの意見を出していると指摘。消費者、事業者の双方が混乱する制度設計はトラブルのもとになりかねないと訴えた。
クーリングオフ通知の電子化については、契約者本人の通知であることが確認しにくくなる恐れを指摘した。また、契約書とクーリングオフ通知の電子化に対応するよう消費者に求められても事業者が応じられない場合は、書面で運用してもよい仕組みにするよう求めた。
政府は3月5日、特定商取引法改正案を国会に提出した。消費者庁が1月、消費者が承諾すれば契約書を電子化できるようにすると表明していた。また、消費者委員会は2月、消費者のクーリングオフ通知をオンラインでも可能にするよう消費者担当相に求めていた。
意見書全文はこちら。
(2021年2月26日)