新聞に「毎日触れる」 50.2% コロナ禍で閲読時間増 《広告委オーディエンス調査》
新聞協会広告委員会が3月18日に発表した2020年新聞オーディエンス調査の結果によると、紙、インターネットを問わず新聞社発の情報に毎日触れる人は50.2%だった。新聞に接触する人のうち14.0%が、新型コロナウイルス流行前の19年と比べ閲読時間が増えたと答えた。1日当たりの平均閲読時間を前年の調査結果と比べると、平日は2.4分、休日は2.1分増えている。
新聞に毎日触れると答えた人の平均年齢は56.0歳。読者の高年齢化が進んだと言われる中でも、40代以下が32.7%を占めている。頻度を問わず新聞社発の情報に触れる「新聞オーディエンス」は回答者全体の91.3%で、平均年齢は49.2歳だった。
接触頻度が月1回未満の人と、普段は見ないが接触することはあると答えた人を合わせた「拡張オーディエンス」は22.9%。平均年齢は39.7歳だった。
各メディアの印象・評価も尋ねた。新聞は「知的」(61.8%)、「情報が正確」(51.5%)、「情報の信頼性が高い」(49.6%)、「仕事に役立つ」(40.6%)などの項目で、他媒体より評価が高い。
調査対象者が必要な情報をどのメディアから得ているかも調べた。新聞で「世の中の最新ニュース等」(45.3%)、「世の中で起きていることの経緯・経過等」(40.0%)を得ている人が目立った。新聞で入手している情報に「地域(地元)の情報」(32.2%)、「お悔やみ情報」(31.3%)、「企業・教員・公務員等の人事情報」(19.4%)を挙げた人は全媒体の中で最も多い。
各メディアの広告に対する評価も尋ねた。新聞広告への評価として最も高かった項目は「情報が信頼できる(40.1%)だった。また、「地域や地元の情報が多い」(31.8%)などの項目で他媒体の広告より高い評価を得た。
購買行動の過程で各メディアの広告が果たす役割も尋ねた。新聞広告について「興味を持つきっかけになる」と答えた人は23.3%。「商品等の内容理解に役立つ」は12.0%だった。広告委は、新聞広告が商品・サービスの認知から購入までの間にある「興味・関心」「比較・検討」の段階にも効果があるとしている。
「(商品・サービスを)知るきっかけになる」と答えた人は35.3%。「購入・利用の決め手になる」と答えた人は11.8%だった。
調査は20年10月30日から11月11日にかけ訪問留め置き法で実施した。全国の15~79歳の男女1200人が回答した。
調査結果の詳細はこちら。
(2021年3月18日)