著作権集中管理 権利者の尊重を 文化庁に意見
新聞協会は10月14日、著作物の権利処理を一元的に担う窓口の設置などを検討する文化庁に対し、権利者の意思を尊重した制度設計を求める意見書を提出しました。権利者が明確な新聞記事などの商業刊行物については、窓口一元化の議論になじまないと指摘。仮に一元化した場合も、許諾の条件や料金体系は権利者が個別に設定できることが望ましいと主張しました。
文化庁は過去の放送番組や権利者が分からない著作物の二次利用を促進するため、利用申請先を一元化するなど権利処理の簡素化について議論しています。新聞協会はこれに対し「乱暴な『一括許諾』に流れかねない」との懸念を示しました。
また、SNSなどへの一般投稿で散見される著作権侵害を巡り、運営元のプラットフォーム事業者は対策を講じた上で、権利者への適切な対価還元について責任を負うべきだと訴えました。
(2021年10月14日)