1. トップページ
  2. 新聞協会ニュース
  3. 新聞協会ニュース
  4. 際限ない業務拡大懸念 NHKネット基準改定案巡り、メディア開発委員会が総務省に意見

際限ない業務拡大懸念 NHKネット基準改定案巡り、メディア開発委員会が総務省に意見

 新聞協会メディア開発委員会は12月9日、テレビを持たない人にインターネットを通じ放送番組などを配信する実証実験の実施を盛り込んだNHKの「インターネット活用業務実施基準」の改定案を巡り「際限のない業務拡大につながる恐れがある」との意見書を総務省に提出しました。総務省が実験の内容を検証するとともに、業務内容、受信料制度、ガバナンスの改革を一体的に推進すべきだと主張しました。改定案の認可が適当だとの見解を示す同省の意見募集に応じました。

 NHKは11月、ネット基準改定案を総務省に認可申請しました。改定案で実験について「1回当たり全国の最大約3千人を対象に1週間~3か月程度実施する」と説明。総務省はこれについて「限定的なものにとどまる」と評価していました。メディア開発委は意見書で「1回」が何を指すか不明だと指摘。解釈によっては際限なく実験が可能だとしました。実験の目的もあいまいだと述べました。

 実験は放送番組の内容や量により「受信料制度との整合性に懸念が生じる可能性がある」とし、NHKがこれに対する考えを示すことを認可の前提とすべきだと説きました。

 メールアドレスなどの登録により番組配信サービス「NHKプラス」を一時的に使える「仮登録」期間の導入については、システム改修費がかさむ上に、未契約の視聴者が増える懸念がぬぐえないとしました。認可するのであれば、NHKに対し導入前に費用や効果の試算を示すことや、導入後の効果検証を求めるべきだと訴えました。

 意見書の全文はこちらでご覧いただけます。

(2021年12月9日)

ページの先頭へ