NHKの改革進展を要望 総務省会議で意見 メディア開発委員会
新聞協会メディア開発委員会の八谷敏弘委員長(共同通信社)は2月16日、デジタル時代における放送の将来像を探る総務省の有識者会議に出席しました。NHKの業務内容、受信料制度、ガバナンスの改革が着実に進展するよう継続的な検討を求めました。委員会は同日、発言内容をまとめた意見書を公表しました。
NHKのインターネット活用業務について「放送の補完」だとし、抑制的に運用すべきだと訴えました。受信料の使途として適切か、市場の公正な競争が担保されるかなどの観点から同会議で検証することを要望しました。
総務省はNHKのネット活用業務の法的な位置付けについても同会議で検討すべき論点として挙げています。会議ではこれまで、一部の有識者からNHKの常時同時配信を本来業務とすることについて言及がありました。メディア開発委員会はこれに対し、改革が十分に進んでいない現状では「議論する段階にない」と指摘しました。
また、NHKのプラットフォームに対するコンテンツ配信の強化は慎重であるべきだと主張しました。ネット上のニュース市場では報道機関とプラットフォーム事業者との間で公正な競争基盤が確保されていないと説明。受信料を財源として持つNHKが無制限にコンテンツを提供すれば「市場のバランスが大きく崩れかねない」と指摘しました。
意見の全文はこちらでご覧いただけます。
(2022年2月16日)