<新聞配達に関するエッセーコンテスト>入賞作を発表
新聞協会は9月30日、第29回新聞配達に関するエッセーコンテストの入賞作を発表しました。大学生・社会人部門の最優秀賞は大野洋子さん(54、年齢は10月1日時点・以下同、神奈川県南足柄市)の「一期一会」に贈ります。大野さんは、高校1年から大学卒業まで配達員だった青年が、就職後に大野さん宅を訪ねて来た際のやり取りを振り返りました。青年は毎年、元旦の配達時に大野さんの母親からお年玉を受け取っていました。そのお礼に、初任給で買った菓子折りを渡しに来たといいます。大野さんは入院中の母親が青年の訪問を知り、涙を流したとつづりました。
中学生・高校生部門の最優秀賞は上岡京史さん(17、山口県田布施町)の「町の裏方防衛隊」。上岡さんは台風が来る予報が出ていたある朝、新聞とともに配達員からの手紙が投函されていたと明かしました。手紙は台風による道への影響を伝え「お気を付けください」と呼び掛ける内容でした。上岡さんは、大雨の中で読者の安全を守ろうとする配達員の姿勢に感動したと記しました。
小学生部門の最優秀賞には、長谷川琥珀さん(10、北海道石狩市)の「暗闇の中で」を選びました。長谷川さんは2018年に発生した北海道胆振東部地震の際、母親が停電の中で新聞を配達していたと紹介。「暗くても、こわくても、新聞を配ろうとするプライドはすごい」とした上で、災害時も新聞を届ける配達員への感謝の気持ちをしたためました。
このほか3部門で審査員特別賞と優秀賞を各1件、入選各7件を選びました。お笑いコンビ・ブラックマヨネーズの吉田敬さんが特別審査員を務めました。応募総数は3596編でした。
入賞作一覧はこちらでご覧いただけます。
(2022年9月30日)