「一方通行」 反響呼ぶ 新聞広告大賞の大日本除虫菊 「新聞広告の日」記念式典
第65回「新聞広告の日」記念式典が10月20日、東京都千代田区の帝国ホテルで開かれました。新聞広告大賞が大日本除虫菊の「いま、いいよね。一方通行の新聞広告」に贈られました。上山久史専務取締役は受賞あいさつで「ゴキブリ対策の主力商品を広告しようと企画した。自社の宣伝活動の新たな金字塔を打ち立てることができた」と語りました。
大日本除虫菊はインターネット広告への不安感を逆手にとった新聞広告を企画。紙の新聞広告は「一方通行」で、読者の個人情報を取得しないことなどをユーモアを交え説明しました。読者を特設サイトに誘導するURLも載せました。
上山氏は、サイト上で商品が載った壁紙画像がダウンロードできるようにし「紙面だけでなく、ネットへ読者を引き込んで商品の宣伝につなげた」と話しました。新聞社が後にデジタル施策を紹介した上で、新聞広告は「一方通行」ではないと反論する広告を載せるなどの反響もあったと振り返りました。
新聞協会の丸山昌宏会長（毎日新聞社）はあいさつで、新型コロナウイルスの感染拡大後、20代では新聞広告の内容をネットで調べるといった使い方が顕著に見られるとの協会の調査結果を紹介。その上で、今後も新聞社は信頼され話題となる広告を提供すると述べました。メディア環境が多様化する中で「新聞が持つ信頼性や情報発信力などを組み合わせ、広告主の課題解決に寄与したい」と話しました。
新聞広告賞を受賞した広告主、新聞社による報告会も実施。受賞活動計10件の担当者が、新聞広告とSNSを連携させた企画、紙媒体の特性を生かした取り組みなどを紹介しました。
新聞社や広告主企業、広告会社などから計380人が参加しました。オンラインでも式典の様子を配信しました。
（2022年10月20日）
