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死者名公表も議論を 災害時指針案に意見 内閣府に新聞協会

 新聞協会は3月1日、災害時に安否不明者の氏名を原則家族の同意なしに公表するよう促す方針などを盛り込んだ自治体向けの指針案を巡り、内閣府に意見書を提出しました。安否不明者の氏名公表に関する方針を評価した上で、死者らについても「報道機関に対して迅速・詳細な情報提供が行われるよう、さらに取り組みを進める」ことを求めました。

 指針案は自治体が家族の同意なしに安否不明者の氏名、市町村までの住所、年齢または年代、性別を公表できると明記。災害発生72時間以内の円滑な救助活動のため捜索対象者を速やかに絞り込むことが狙いだとしています。意見書は「情報流通が不十分なまま救助活動が遅れ、人命が失われる損失は計り知れない」とし、指針案を評価。指針に沿った対応を自治体に呼び掛け、速やかな公表を通じた救助活動の迅速化を要望しました。

 一方、指針案は死者の情報について「個人情報の定義の範囲外」であるとし、取り扱っていません。意見書は死者など安否不明者以外の人的被害についても「公共的な関心事」であると指摘。公表の判断が引き続き自治体に委ねられる場合は「国民に資する情報流通が阻害されかねない」との危惧を表明しました。

 意見書の全文はこちらでご覧いただけます。

(2023年3月1日)

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