女性記者の指導力育成が鍵 ジェンダー平等巡り議論 ニュースパークで日韓記者
日本と韓国の女性記者がメディア内のジェンダー平等について考える交流会が1月20日、ニュースパーク(新聞博物館)で開かれました。韓国の新聞・放送など計33社でつくる韓国女性記者協会のキム・ギョンヒ会長は、部長や局長といった役職者に女性が少ない韓国メディアの現状を説明。メディアの管理職に占める女性の割合を増やす上で、リーダーシップを発揮できる女性記者を育てる必要があると話しました。
日本側の参加者は各社でのジェンダー平等に向けた取り組みなどについて紹介。神奈川新聞社の秋山理砂取締役統合編集局長は、2022年に同社で女性として初めての編集トップに就任。秋山氏によると、当時、社内の編集会議に出席する部長7人のうち女性は2人でした。昨年10月には部長以上の出席者9人のうち4人が女性になったと説明しました。
韓国女性記者協会は1961年に発足。1600人の記者らが会員として所属します。セミナー開催や女性記者の顕彰などを通じ、メディア内の男女格差の解消を目指します。
交流会は、同協会が昨年10月にジェンダー問題などについて日本の女性記者と討議するフォーラムをソウルで開いたことがきっかけで実現しました。フォーラムに参加した記者の有志らによる「日韓女性記者交流会」が主催。両国の新聞・通信、放送各社の計約50人が参加しました。
2階企画展示室前のホワイエでは、ニュースパークが昨年開いた企画展「多様性 メディアが変えたもの メディアを変えたもの」で展示した資料約25点も交流会に合わせて並べています。同館は展示内容や関連イベントの様子をまとめた資料集も制作。希望者に提供しています。
(2024年1月20日)