ネットと連動で強み発揮 情報の信頼性増す 新聞広告巡り調査結果公表 広告委員会
新聞協会広告委員会は3月22日、多メディア時代の新聞の役割とメディア接触に関する調査の結果を公表しました。新聞について「情報が正確で信頼性が高い」と答えた人は回答者全体の46.0%。インターネットで記事や広告を見た後にマスコミ四媒体の各広告で同じ情報に触れた際、「理解が増す」「信頼性が増す」と答えた人が最も多かった媒体は新聞広告でした。広告委は、新聞とネットを組み合わせた広告活動により「新聞広告が強みを発揮し、広告効果を高められる」としました。
調査は15~79歳の男女1200人が対象。新聞社発の情報に週1回以上接触する人は639人でした。新聞社発の情報とインターネットに毎日触れる「新聞・ネット利用者」は316人。新聞やテレビを毎日使わずネットを毎日利用する「ネット利用者」は131人でした。
ネット利用者のうち、SNSで新聞広告に関する投稿を目にしたことがあると答えた人は45.8%でした。新聞広告関連の投稿を拡散・反応したことがあるネット利用者は27.5%。投稿の閲覧や拡散・反応の経験は15~39歳に多くなりました。広告委は新聞広告の情報についてSNSで拡散され話題になることがあるとした上で、読者だけでなく広い層にメッセージを届けられると分析しました。
回答者の考え方や行動についても尋ねました。「社会貢献に積極的な企業の姿勢は商品選択の理由になる」と答えた新聞・ネット利用者は41.5%で、ネット利用者より11.7ポイント高くなりました。「企業の環境対策やSDGs・サステナビリティー(持続可能性)への取り組みに関心がある」「選挙では必ず投票する」などの項目でもネット利用者より10ポイント以上高くなりました。広告委は新聞・ネット利用者について、社会貢献への関心が高い傾向にあるとした上で、企業のパーパス(社会での存在意義・目的)を伝える対象として適しているとしました。
また、新聞・ネット利用者のうち、紙面や新聞広告に載った情報をネットで調べると答えた人は50.9%でした。広告委は新聞や新聞広告が情報収集のきっかけになっているとの見方を示しました。
調査は2023年9月30日~10月13日に訪問留め置き法で実施しました。結果の詳細はこちら(新聞広告データアーカイブ)で公開しています。
(2024年3月22日)