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ネット業務の全体像説明を NHKネット基準案に意見 メディア開発委員会

 新聞協会メディア開発委員会は9月26日、放送法改正を受けてNHKがまとめたインターネット活用業務の実施基準の変更素案に対する意見書をNHK経営委員会に提出しました。NHKが8月27日に示した素案は、ネット業務のうち地上波テレビ・ラジオ・国際放送の見逃し配信と番組関連情報(必要的配信)を除く「任意的配信」についての規定を示しています。「必要的配信」については別途、業務規程で定めるとしています。メディア開発委はネット業務に関するルールが複雑化しているとした上で、外部から全体像を検証できるよう、必要的配信などを含めた実施計画を策定すべきとしました。

 素案は、NHKオンデマンドによる有料配信や外部の事業者を通じて展開する災害時の同時配信などを任意的配信として規定しています。災害時は外部を通じて「放送番組」と「編集上必要な資料」を同時配信できるとしました。これに対し意見書は編集上必要な資料を削除するよう要求。業務規程で定める番組関連情報の範囲外の情報がプラットフォーム事業者を通じて展開されかねないとの懸念を示しました。

 NHKは必要的配信、任意的配信とは別に放送番組を含む「周知広報」を付帯業務として設けています。メディア開発委はこれについて「拡大解釈につながらないよう、明確に規定すべき」と指摘しました。

 NHKは必要的配信を来年10月に始めたいとしています。素案は開始までの半年のネット業務の費用を100億円と規定しています。これまでの年間上限額は200億円でした。意見書は、これまで予算上限に対する費用の高止まりが指摘されてきたとし「必要な費用を洗い出して検証した上で、半年分として適切な予算枠の策定を求める」としました。

 任意的配信業務の審査・評価に当たって、素案は市場競争への影響等に対する見解を諮問機関に求めるとしています。メディア開発委は、NHKのネット業務に関する議論でこれまで重視してきた「メディアの多元性確保」についても見解を求めるべきだと訴えました。

 ※意見の全文はこちらでご覧いただけます。

(2024年9月26日)

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