小中高の受賞者 担当記者と対談 一緒に読もう!新聞コンクール表彰式
新聞協会の第15回「いっしょに読もう!新聞コンクール」の表彰式が12月14日、ニュースパーク(新聞博物館)で開かれました。小中高3部門の最優秀賞受賞者が、記事を書いた記者と対談しました。
原爆死没者名簿への記帳を続ける女性について取り上げた記事を読んだ広島県安田学園安田小5年の村上正真さんは高祖父と曽祖父が被爆者だといいます。記事を見つけた時に「自分の家族の名前も書いてあるかもしれない」と思ったといいます。
記事を書いた朝日新聞社の副島英樹編集委員(広島総局)は記事で取り上げた女性が掲載直後に亡くなったと明かしました。村上さんがこの記事を選び、「被爆者から話を聞いて、次の世代へつないでいく」と記したことで「女性の思いは多くの人々に届いた」と語りました。
中国新聞の子供食堂に関する記事を読んだ広島県の広島大付属中2年・冨田花音さんは、受賞決定後、母親と広島市の子供食堂に取材に行いました。「地域の高齢者や子育て中の保護者など多くの人をつなげる場になっていた」といいます。
執筆した栾暁雨記者によると、記事で取り上げた子供食堂の運営者に冨田さんの受賞について伝えたところ、とても喜んでいたといいます。子供食堂が「誰でも行ける場」「支援の輪を広げる場」という視点を持てるようになったと振り返ります。
聴覚障害者向けの手話通訳に関する西日本新聞の記事を読んだ福岡県の県立東筑高3年・柴田深冬さんは、将来は工学の道に進みたいといいます。人工知能(AI)やロボットで聴覚障害者を支援したいと語りました。
執筆した梅本邦明記者は記事を書くことで社会に影響を与えたいとの思いで、記者になりました。その思いがかない、柴田さんの受賞が「励みになった」と話しました。また、梅本記者が柴田さんに若者の新聞離れの解決策を相談する一こまも。柴田さんは「SNSやデジタル媒体を活用した柔軟な方法が重要」とアドバイスしました。
※入賞作・入賞校一覧はこちらでご覧いただけます。
(2024年12月14日)