新聞とネット 相互補完 信頼性×親しみやすさで 広告委員会調査
新聞協会広告委員会は3月13日、多メディア時代の新聞の役割とメディア接触に関する調査の結果を公表しました。メディアの印象・評価として最も重視すると答えた人が多かった上位2項目は「情報が正確で信頼性が高い」と「安心できる」。新聞とインターネットを比べると、新聞がこの2項目に当てはまるとした人はネットの約3倍でした。一方で、ネットについて「日常生活に役立つ」「親しみやすい」と答えた人の割合は、それぞれ新聞の約2倍。広告委は「新聞とネットはそれぞれの特長を補完し合う関係にある」としました。
調査は15~79歳の1200人が対象です。新聞社発の情報に週1回以上接触する人は651人でした。新聞社発の情報とインターネットに毎日触れる「新聞・ネット利用者」は343人。新聞やテレビを毎日使わずネットを毎日利用する「ネット利用者」は187人でした。
回答者の考え方や行動について尋ねると、新聞・ネット利用者のうち、「選挙では必ず投票する」と答えた人は83.4%、「次世代が生きる社会に配慮したい」は75.2%。「企業の環境対策への取り組みに関心がある」は42.9%でした。ネット利用者よりそれぞれ12~29ポイント高くなりました。広告委員会は、「新聞・ネット利用者は企業のパーパス(社会での存在意義・目的)に共感しやすい」と分析。新聞・ネット利用者層に自社の社会貢献活動を積極的に発信することで「ブランドイメージ向上につなげることが期待できる」としました。
情報の質や信頼性に関する回答者の意識も調べています。新聞・ネット利用者の68.2%はメディアについて「情報が正確で信頼性が高い」と回答しました。
また、インターネットやSNS上で入手するニュース記事の提供元を「確認する」と答えた人は全回答者の45.4%でした。このうち「信頼できる情報提供元」として新聞を挙げた人は57.6%。他媒体と比べ最も割合が大くなりました。
調査は24年9月28日~10月11日に訪問留め置き法で実施しました。結果の詳細はこちら(新聞広告データアーカイブ)で公開しています。
(2025年3月13日)