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2009年 6月30日
山海の幸で地域ブランド確立

釧路「地産地消に挑む―釧根の食を考える」

豊かな自然環境を生かして山海の幸を供給する道東。地域の優れた食材を紹介し、地産地消の取り組みを探ろうという1面企画。5月末から「山の幸編」「海の幸編」計27回を連載した。7月には第2部「地産地消を育てる」を予定している。

「山の幸編」は、まず牛乳。道東は暑さに弱いホルスタインには理想的な環境で、上質の生乳が生産される。ほとんど加工用原料に使われてきたが「根釧牛乳」「べつかいの牛乳屋さん」などのブランド名で飲用牛乳としても脚光を浴びている。

エゾシカ肉は高タンパクで低脂肪、鶏のささみと同じで美容と健康にぴったりな食肉ということが成分分析で証明された。エゾシカ牧場が造られ、エゾシカバーガーなど商品化の試みがなされているが普及はこれからだ。

屈斜路湖周辺で栽培される「摩周そば」は寒暖の差と冷涼な気候で風味が豊か。肌がきれいで形が良く水分の多い「釧路ほくげん大根」、糖度が高く甘い香りの「摩周メロン」、タンチョウの赤い頭部から命名された「丹頂いちご」、でんぷん価の高い「伯爵イモ」など、ブランドの知名度アップの努力が続けられている。

「海の幸編」の道東サンマは質量とも全国トップ級。漁協ごとに「一本立ち歯舞さんま」「しお風」「大黒さんま」「日帰りさんま」「霧鮮(きりせん)」「青刀(せいとう)」「青鱗(せいりん)」などの地域ブランドで競っている。釧路のサオマエコンブや厚岸産カキ、野付のホッカイシマエビ、浜中の天然養殖ウニなど食材は多彩だ。

年間キャンペーン「おこせ!地域の風 育てよう活力の芽(スクラム組んで夢づくり)」の第2弾(第1弾は北海道開発局の存廃論)。「道東は食料基地であり『食』は関心の高いテーマ。今回は地域の連携と活性化という視点から、地産地消の動きを取り上げてみた」と菅原政紀報道部長。報道部全体で担当。(審査室)

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