2010年 3月2日
子どもに先生に...いま何が

北國「学校へ行ってみた」

点滅文字やイラストを使った携帯電話の「あけおめ(あけましておめでとう)メール」が今年も飛び交った。1月から「小中学生にケータイを持たせないよう親は努めるべし」という趣旨の条例が施行された石川県も例外ではない。家庭、地域といった取り巻く環境の変化の中で、子どもたちはどう育ち、先生は何を考えているのか。元日からの社会面連載は、社会部と地方総支局を総動員した教育現場からの報告。

第1部、ではなく1限目「教育は今」(20回)はまずケータイ問題から。「あけおめメール」を見せてくれた金沢市内の中学2年生女子は友達とのメールをやめることなど「考えられない」と話す。ケータイを持たせる側の親からは、使い方に注意する条例の理念には賛同するが順守は難しいとの声が出ている。年齢に応じ機能を制限した「安全ケータイ」推奨を計画中の東京都とは真逆のような条例だが、「わが家はどうするか」を考えることが大切と記者は指摘。

自分の前後の同級生の電話番号しかない連絡網もあるなど、個人情報の扱いに学校はピリピリ。あいさつできない児童生徒も悩みのタネ。3学期制と2学期制の評価は市町で割れたままだ。

2限目「先生は今」は2月、20回。多忙で心を病む教師の増加、非常識なモンスター教師などの存在に触れつつ、「学校への厳しい見方は、紛れもなく教師に対する期待や信頼の証しなのだ」と連載は強調。子どもたちが逆に教師を採点する七尾市などのアンケート制については「落ち込むこともあるが、気が付かなかったことに意識が向く」といった中堅教諭の前向きの言葉を紹介した。

久保勉社会部報道デスク長は「学校って今どうなっているのという素朴な観点で、考える材料をさらに掘り下げたい」と語る。(審査室)

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