2010年 4月20日
閉塞感打破へのヒント探る

北海道「アジアと北海道―いま・これから」

北海道とアジアとの交流が活発化している。成長するアジアと結び付くことで活路は開けるか。実情と課題を探った企画を、昨秋から展開している(1・2面と国際面)。

第1部は「最前線」(5回)。北海道を訪れる中国人観光客が急増、富裕層家族が「豪遊」する。北京から飛行機を貸し切った6人連れは、大ヒットした中国映画のロケ地を7泊8日400万円(飛行機代別)で周遊した。

中国では北海道にちなんだ商標登録が人気。広州の化粧品会社は札幌の製菓「白い恋人」に似た「白之恋人」を申請した。「北海道」名の商品(肉製品、調味料、サングラス)や店(すし店、レストラン、美容院)も多い。上海では北海道を紹介する情報誌が創刊され、広州近郊では富良野をまねた広大な南国のラベンダー園が客を集める。ラベンダー園は韓国でも計画され、タイでもテレビ番組をきっかけに北海道人気が高まりつつある。

第2部「大陸への挑戦」(5回)は、中国に進出した道内企業の成功と挫折から対中ビジネスの今後を探った。第3部「列島の経験」(5回)は、留学生誘致に力を入れる静岡、中国にリンゴを売り込む青森、那覇空港を物流拠点に生かす沖縄など各地の取り組みを紹介。

4月の第4部「留学のきずな」(5回)では、北海道の大学で学んだアジアの留学生たちが帰国後も北海道とのかかわりを生かした仕事を続け、あるいは日本で就職して活躍している姿などを追った。「道内志向」の留学生が多いのに応じる企業が少ないのは今後の課題。第5部まで予定している。

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