2011年 10月25日
前向きに生きるヒントを

東奥「チャレンジャーが行く」

東日本大震災からの復興に立ち向かいながら、さまざまな形で夢に挑んでいる青森県人やゆかりの人を、毎週金曜日の夕刊1面で紹介し、読者にパワーを伝える連載を6月から続けている。

津軽海峡の荒波にもまれて引き締まった身と脂が食欲をそそる「海峡サーモン」の養殖に取り組む、むつ市の濵田勇一郎さん(44)。主力漁業だったイカ釣りが深刻な不漁に見舞われた1989年を転機に、養殖に挑戦。沖合3キロ付近の海域に設置した養殖用いけすがトドの来襲や高波被害を受けても、負けない。自分たちで生産、加工、販売する6次(1次+2次+3次)産業を漁業で確立したいと、意気盛んだ。

「ぶさかわ犬」として全国的に人気を集め、映画化もされた秋田犬「わさお」と飼い主の菊谷節子さん(67)の活動を支えている鰺ケ沢町の工藤健さん(43)。デジタルコンテンツを作る本業の傍ら、わさおの「癒しパワー」をブログやツイッターで発信している。日本ユネスコ協会連盟の特別大使犬として菊谷さんと被災地を訪れたわさお。笑顔で近寄る子どもたち一人一人と触れ合い、みんなが幸せな気持ちになる〝わさおムーブメント〝を広げた。

宮城県の高校生、伊藤美紀さん(15)はおいらせ町出身。7月にサッカーのU―16(16歳以下)日本代表として国際大会にデビュー、なでしこジャパン入りを目指し着実に歩む。日本代表として国際大会にも出場した八戸市の田中陽如さん(23)は、県内の知的障害者の水泳チームに所属して再び世界の舞台を目指すなど、チャレンジャーの輝きが紙面に広がる。

「頑張っている人たちの姿から前向きに生きるヒントを読者に伝えたい」と菊地幹報道部長。報道部と支社局・通信部の記者が総掛かりで担当している。(審査室)

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