[広告主部門・新聞広告賞]5作品(広告主名50音順)
2億円事件。お正月働き方改革広告
株式会社幸楽苑ホールディングス
【受賞理由】
働き方改革に注目が集まる中、ラーメンチェーン店にとって売り上げが多い年末年始にあえて休業することを、大みそかに告知した。休業により売り上げが失われることを「2億円事件」という具体的な数字のコピーで表現し、読者の目を引いたうえで、従業員を大切にする企業姿勢を示した。社会的な課題に対する会社の考え方を明確に示した広告はSNSでも話題となり、読者の共感を得た。企業への信頼、親近感を高めただけでなく、従業員のモチベーションアップにもつながり人材採用にも貢献した企業広告として高く評価された。
掲載=2018年12月31日、朝日(東京)、東奥、岩手日報、河北、秋田魁、山形、福島民報、福島民友に掲載/全15段カラー
【受賞理由】
香り付きの洗濯洗剤や柔軟剤が人気を集める中、香りに含まれる化学物質により体調不良を引き起こす「香害」が増えていることに警鐘を鳴らす広告を掲載した。添加物を使わない石けんを製造・販売する会社からの問題提起は、消費者の共感を集め、香害の実態を多くの人に認識させることに成功した。新しい問題を提示するという新聞の機能を生かすとともに、無添加石けんのパイオニアとして商品づくりへの決意を示した広告として高く評価された。
掲載=2018年6月5日、6月9日、朝日、毎日に掲載/全15段カラー
弊社Wikipediaをいったんそのまま掲載します。
株式会社セブンツーセブン
【受賞理由】
新幹線沿線に野立ての看板広告を展開することで認知度は高まっているものの、何をしている会社なのか知られていない現状を踏まえ、インターネット百科事典「ウィキペディア」を使った新聞広告を掲載し、化粧品メーカーであることを伝えた。ウィキペディアの自社ページをそのまま活用した大胆でシンプルなクリエーティブは、読者に驚きを与えるとともに、ネット上でも話題になった。新聞とネットをうまく掛け合わせ、端的な表現で企業への認知と理解を深めた広告として高く評価された。
掲載=2019年1月7日、朝日に掲載/全15段モノクロ
新元号キンチョール(4月1日)
大日本除虫菊株式会社
【受賞理由】
新元号が発表される当日に、新しい時代にも愛される商品ブランドを目指す企業メッセージを「平成」発表時のスタイルを模して表現した。新元号に最も注目が集まる日に、多くの人の印象に残っているシーンをパロディーにした広告は、読者に大きなインパクトを与えた。掲載日がエープリルフールということもあり、インターネット上で大きな話題となった。企業姿勢をユーモラスな表現でタイムリーに伝えた広告として高く評価された。
掲載=2019年4月1日、日経に掲載/二連版全30段カラー
パンテーン #HairWeGOキャンペーン 就活ver.1 #1000人の就活生のホンネ
プロクター・アンド・ギャンブル・ジャパン株式会社
【受賞理由】
就職活動に励む女性の多くが、画一的な髪型にせざるを得ない現状に、新聞広告で疑問を投げ掛けた。内定日直前と当日に掲載した広告で、就職活動経験者1000人の意見をモザイクアートにして女性を表現、結んだ黒髪からほどいた髪へとビジュアルを変化させた。これまでの習慣に疑問を呈した企業のメッセージは、若い世代の心をつかみSNSを中心に議論を呼んだ。社会への問題提起を果たした優れた企業広告として高く評価された。
掲載=2018年9月25日、10月1日、日経に掲載/全15段カラー
[新聞社企画部門・新聞広告賞]5作品(会員名簿順)
【受賞理由】
プラスチックごみが世界中の海で深刻な汚染を引き起こしている問題を、海岸にサンドアートで描いた新聞で伝えるという奇抜な発想の広告を「ごみゼロの日(5月30日)」に掲載した。巨大な砂の紙面は海からの声なき声を代弁し、多くの人の注目を集めた。11日間に及ぶ制作過程がわかるメーキング動画にもアクセスが集中した。新聞の信頼性、ジャーナリズム機能を生かした取り組みは、多くの企業の協賛につながった。圧倒的なスケール感で新聞が持つメッセージ性を発揮した広告として高く評価された。
掲載=2019年5月30日/二連版全30段、全15段、カラー
「広告事例」掲載ページ
【受賞理由】
「人生100年」時代が現実となりつつある中、定年退職を迎える読者の今後の夢を新聞社が応援する企画に取り組んだ。新聞が強く訴求できる50代、60代に向けて、現在の職業と定年後の夢を見開きページで対比できる企画は、多くの広告主から共感を得た。勤労感謝の日に合わせ、お風呂で読める「入浴剤新聞」を製作し、PR動画をインターネットで公開するなど、新聞広告を起点として他媒体にも立体的に展開した。少子高齢化が進む中、定年後の人生を前向きに捉えられるよう読者を勇気付けたことが高く評価された。
掲載=2018年6月25日、6月29日、7月1日、10月16日、10月27日/別刷り(12ページ)、全15段、全5段、カラー・モノクロ
「広告事例」掲載ページ
【受賞理由】
東日本大震災から7年経過後も、福島県外に避難したまま地元に帰れない人々が多くいる中、「福島県民の日」の8月21日に、故郷の情報を届ける広告企画を実施した。福島の今を伝える新聞にメッセージを書き、折りたたんで投函(とうかん)すると、県外で暮らす県民に手紙となった新聞が届けられる仕組みにした。避難生活を余儀なくされる人々が、手紙を受け取ることで里帰りしたかのような気持ちになれる企画は、紙媒体の特性を生かした取り組みとして高く評価された。
掲載=2018年8月21日/ラッピング、カラー
「家族のはなし2018」家族の言葉新聞
信濃毎日新聞社 広告局
【受賞理由】
家族が集う年末に、身内であっても言葉にできないことがあることを伝え、家族についてあらためて考えるきっかけを提供する企画を展開した。表面は家族間の短い言葉のやり取りのみで、裏面に反転させた鏡文字で言葉にできない隠された思いを表現した。正面からは言いにくいことを伝える表現方法として、新聞の裏写りを利用したクリエーティブは読者の胸を打ち、感動を呼んだ。家族の大切さを見つめ直すきっかけを、さまざまな形で継続して提案する広告企画として高く評価された。
掲載=2018年12月29日/別刷り(12ページ)、全15段、全5段、カラー
「広告事例」掲載ページ
熊本城復興支援キャンペーン
熊本日日新聞社 業務推進局
【受賞理由】
2016年の熊本地震の被災から徐々に復興していく熊本城の様子や、城の修復に携わる人々を紹介する広告キャンペーンを展開した。定点撮影した城の写真を毎月掲載し、その時々の姿を読者に伝えた。熊本城に関連する「かるた絵コンテスト」を小中学生を対象に実施したり、紙面を英訳して県内外の施設で配布したりするなど、子供や外国人など幅広い層にアプローチした。城の復興状況を丁寧に伝えることで、地元の人々に勇気を与えるとともに、県民全体で支え合う機運を高めたキャンペーンとして高く評価された。
掲載=2019年1月31日から5月31日(継続中)/全60段、全45段、二連版全30段、全15段、カラー