[広告主部門 新聞広告賞]5件(広告主名50音順)
合格御守 たくさんの栄養と「がんばれ」をこめて
味の素株式会社
【受賞理由】
受験シーズンの到来に合わせ、受験生とその家族を栄養たっぷりの食事で応援する新聞広告を掲載した。お守りをモチーフにした色鮮やかな料理の写真と縁起を担いだメニューを21種類並べ、二次元コードで自社商品を取り入れたレシピを紹介するサイトに誘導した。地下鉄の駅構内に掲出した特大ポスターにレシピ入りの「合格御守」を貼り付け、自由に持ち帰れるようにしたプロモーションは、複数のテレビ番組で取り上げられた。受験生を応援する料理がランダムに表示される仕掛けもSNSで展開し、大きな話題を呼んだ。新聞広告を起点に他媒体を組み合わせ、ブランドイメージや商品の認知度を高めた活動として高く評価された。
掲載= |
2023年 |
1月30日 |
、毎日(東京)夕刊に掲載/二連版全30段、カラー |
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同 |
2月2日 |
、読売(東京)夕刊に掲載/二連版全30段、カラー |
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同 |
2月3日 |
、朝日(東京)夕刊に掲載/二連版全30段、カラー |
別府から佐伯いこうキャンペーン
一般社団法人佐伯市観光協会
【受賞理由】
830万人に対し130万人――。大分県別府市に比べると年間観光客数が少ない佐伯市への来訪を呼び掛ける新聞広告を掲載した。県内一の漁獲量を誇る佐伯市の寿司職人が防波堤に腰掛け、「いっつも別府ばっかりなんだから。」とふてくされ嫉妬したビジュアルはSNSで好意的な反応が多く寄せられ、テレビやラジオの番組でも紹介された。別府市の宿泊者が佐伯市で使える食事券のプレゼント企画が1か月前倒しで終了するなど、大きな反響を呼んだ。シンプルでありながら印象的なクリエーティブで観光客の注目を集めた企画として高く評価された。
掲載= |
2022年 |
8月26日 |
、大分合同に掲載/全15段、 |
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同 |
8月27日 |
、西日本に掲載/全15段、カラー
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世界を敵にまわして、生き残ったヤツはいない。
株式会社宝島社
【受賞理由】
世界で相次ぐ悲惨な争いの早期終結と平和への切なる願いを込め、軍縮週間の初日で「国連の日」に当たる10月24日に見開き広告を掲載した。澄み切った青空と広大な黄色い麦畑というウクライナ国旗を連想させる風景にシンプルなコピーを重ね、反戦を訴えた。「世界も試されている。」というメッセージを入れ、国際情勢を自らの問題として考えるよう促したクリエーティブは多数のメディアで記事化され、SNSを通じて世界中に拡散された。新聞広告の持つ訴求力を生かし、社会問題への企業姿勢を継続的に発信する取り組みとして高く評価された。
掲載=2022年10月24日、朝日、読売に掲載/二連版全30段、カラー
#タナカヒロカズを探しています 尋ね人広告
一般社団法人田中宏和の会
【受賞理由】
ギネス世界記録「同姓同名の最大の集い」に挑戦するイベント開催に向け、昔ながらの尋ね人広告を想起させる体裁で全国のタナカヒロカズさんに「至急参集セヨ」と呼び掛けた。小枠広告では「十月二十九日イザ決行」など古風な文体の表現を列記して参加者を募り、全5段広告に会員186人のニックネームを付記したタナカヒロカズさんの名前を並べ、偉業への挑戦を告知した。モノクロで文字のみの広告ながらSNSやテレビ番組で広く取り上げられ、イベント当日にギネス世界記録を達成した。新聞広告ならではの表現力を生かし、話題喚起に寄与した企画として高く評価された。
掲載=2022年10月13日、産経に掲載/全5段、雑報、モノクロ
#指導ですか暴力ですか
公益財団法人日本バレーボール協会
【受賞理由】
バレーボール指導の現場において、暴力・暴言・ハラスメントなど行き過ぎた指導が問題となっている状況を踏まえ、暴力の未然防止に向けた啓発メッセージを新聞広告に掲載した。同じ事象でも指導をする側と受ける側では考え方や感じ方が異なることを、上下逆さまのクリエーティブで表現した。特設サイトを開設し、「#指導ですか暴力ですか」のハッシュタグを付けてSNS上で暴力撲滅に関する議論を喚起すると、相談窓口には暴力に苦しむ選手や指導に悩む指導者から、前年を大きく上回る数の問い合わせが寄せられた。新聞広告の特性を生かした斬新な手法により、あるべき指導についての議論を広げた活動として高く評価された。
掲載=2023年3月25日、日経に掲載/全15段、カラー
[新聞社企画・マーケティング部門 新聞広告賞]5件(新聞協会会員名簿順)
#北海道をコブしたいプロジェクト
北海道新聞社 営業局
【受賞理由】
創刊80周年の記念事業として、北海道が全国の生産量の9割を占める昆布を題材に、漁獲高の減少や人手不足などに悩む水産業と地域を応援する広告企画を展開した。基幹産業である水産業と道民を「鼓舞」するという思いを企画タイトルに込めた。北海道産昆布に関する広告特集を掲載するとともに、11月15日の昆布の日に合わせ、昆布に食用インクで印刷した読んで食べられる「昆布新聞」を発行し、道内外で配布した。屋外広告やアンテナショップなどにも掲出したところ、テレビ番組やウェブメディアで取り上げられ、大きな反響を呼んだ。企業や昆布の関連団体などから協賛を得て、斬新な手法で地元の名産品の価値を発信した活動として高く評価された。
掲載=2022年11月1日、11月15日、2023年2月3日/全60段、全15段、カラー
2032年の福島民報
福島民報社 「未来創造局」プロジェクト
【受賞理由】
創刊130周年を記念し、社内の若手社員を中心に「未来創造局」プロジェクトを立ち上げ、10年後の福島県を描く特集紙面を発行した。福島県出身のクリエイティブディレクター箭内道彦氏を局長に迎え、2032年の視点から制作した。「第1回世界防災五輪開幕」「新規就農者2万人突破」など地域の課題を踏まえた記事とともに、技術の進化がもたらす明るい世界や新たな観光名所、食の未来などを現実性にこだわり伝えた。企画趣旨に多くの企業・団体が賛同し、未来志向の新聞広告を出稿した。新型コロナウイルスや世界での軍事衝突により将来が見通しにくい中、地域に寄り添う前向きなメッセージを発信し、県民に希望とふるさとの誇りを醸成した企画として高く評価された。
掲載=2022年8月1日/別刷り(22ページ)、カラー
さらば「いばらぎ」濁点宇宙発射計画
茨城新聞社 東京支社
【受賞理由】
「いばらき」を「いばらぎ」と読み間違えられる長年の懸案を解決するため、新聞広告を起点に「ぎ」の濁点を宇宙へ発射して地上から追放することで認知度を高めるプロジェクトを展開した。茨城県知事による濁点を摘出する儀式を経て、宇宙産業が盛んな地域の特性を生かし、関連企業の協力を得て濁点を貼り付けた色紙を地上3万メートル超の宇宙空間まで飛ばした。発射計画の告知と完了を新聞広告で伝え、ユーチューブに全容を公開するとSNSで大きな反響を呼び、テレビ番組も相次いで取り上げた。県内外からの協賛を集め、荒唐無稽に見える企画に真剣に取り組み、地元愛を表現したユーモアあふれる活動として高く評価された。
掲載=2022年10月20日、11月11日、11月13日、11月23日、12月2日、2023年1月12日/二連版全30段、全15段、全5段、雑報、カラー
祇園甲部歌舞練場新開場記念 柿落し公演 都をどり特集
京都新聞社 京都新聞COM事業推進局
【受賞理由】
創始150周年を迎えた京都の伝統芸能「都をどり」が、「祇園甲部歌舞練場」の大規模な改修工事やコロナ禍による休演を経て7年ぶりに開かれる機会を捉え、その魅力を伝える広告企画を展開した。京都の花街・祇園甲部所属の芸妓(げいこ)・舞妓(まいこ)が勢ぞろいした写真を見開きで掲載し、12ページのラッピング特集で都をどりの歴史や楽しみ方を紹介した。散在していた資料を集め150年史も編さんした。特設サイトやSNSを活用して読者以外へのプロモーションを実施し、公演チケットが完売するなど大きな反響を呼んだ。文化庁の京都移転のタイミングに合わせ、多くの広告主の賛同を得て地元の伝統文化の価値を新聞社の総合力を生かし発信した活動として高く評価された。
掲載=2023年3月20日/ラッピング12ページ、カラー
G7広島サミット企画「Smile for Peace Project~笑顔を世界に届けよう~」
中国新聞社 地域ビジネス局
【受賞理由】
2023年5月19~21日に被爆地・広島市で開催された先進7か国首脳会議に合わせ、国内外の人々にモザイクアートで平和と地域の魅力を訴える広告企画を展開した。笑顔で歓迎の意を示す県民の写真約1万枚を配置し、瀬戸内海の風景と折り鶴を模したモザイクアート広告を制作。サミットの100日前の紙面と1週間前の日本語版と英語版の別刷り特集に掲載し、メディア関係者や観光客などに配布した。第1弾の特集紙面を300日前に載せ、50日前から小枠広告でカウントダウンを始め、2日前から当日まではラッピング紙面で開催を待ち望む機運を醸成した。新聞社の総合力を結集し、多くの広告主から賛同を得て平和の尊さを伝え、サミットへの関心を高めた活動として高く評価された。
掲載=2022年7月23日から2023年5月19日/ラッピング全60段、二連版全30段、全15段、全5段、別刷り(12ページ、日本語版・英語版)、雑報、カラー