IPI、報道の自由強化へ10提言
IPI、報道の自由強化へ10提言
国際新聞編集者協会(IPI)は5月2日、民主的な政府が国内外で報道の自由を守るための10の提言を発表した。権威主義と反自由主義が台頭するなか、民主的な政府は模範を示さなければならないと強調した。
3日は「世界報道の自由の日」。バーバラ・トリオンフィ専務理事は「過去70年間、報道の自由擁護のために重要な役割を果たしてきた国際的な基準や機構はますます劣化している。メディア産業の経営が不安定になっていることとあいまって、独立したジャーナリズムに長期的な悪影響をもたらす恐れがある」と述べた。国際社会が独立した報道の促進を優先課題とするよう促した。
提言は以下の通り。
1)国内で報道の自由を守る
2)権威主義体制の報道抑制のモデルとなる可能性がある法の制定や適用を避ける
3)ソーシャルメディアやオンライン空間の規制は国際的な人権基準と一致していることを確認する
4)偽情報との闘いが表現の自由の制限に使われないことを確認する
5)ジャーナリストや市民社会の違法な監視に関与したり、それを可能にしたりすることは控える
6)報道への攻撃には一切妥協を示さない
7)人権と報道の自由を擁護する多国間機関・機構を支援する
8)報道の自由を促進・擁護する市民団体の仕事を支援する
9)報道の自由の促進・擁護を外交政策の根幹とし、記者に対する犯罪やメディアへの攻撃について他国政府の責任を追及する
10)報道の自由が実現できる環境を整える
(2022年5月17日)