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知財保護や透明性求める 「世界AI原則」公表 新聞協会など世界報道26団体

 新聞協会や世界ニュース発行者協会(WAN―IFRA)など世界の報道・メディア26団体は9月6日、生成AI(人工知能)の開発者や規制当局に対し、著作権をはじめとする知的財産の保護や透明性の確保などを求める「世界AI原則」を公表しました。生成AIは社会に利益をもたらす可能性がある一方、ジャーナリズムに対する信頼を揺るがし、民主主義の健全性を損なうリスクにもなり得ると指摘。その上で、AIの開発や規制に適用されるべき考え方として12項目を示しました。

 報道機関などが持つ知的財産を見境なく流用することは、非倫理的で有害であり、権利侵害に当たると訴えました。AIシステムの開発者らに対し、知的財産権を尊重しなければならないと強調。AIに記事などを学習させる際は、著作権者に許可を求めなければならないとしました。

 著作権者や利用者に対する透明性を確保すべきだと指摘。AIシステムの開発者に対し、開発に当たり利用した著作物を法的根拠と共に記録する義務を課すことが欠かせないと主張しました。

 また、AIシステムについて、信頼性の高い情報を奨励するよう設計すべきだとしました。AIシステムの設計や学習、利用に際しての個人データの収集と使用は合法的なものでなければならないと強調。システムが偏見を強めたり、差別を助長したりしてはならないとしました。

 AIシステムが公正競争を阻害しないよう競争法などにのっとって設計、導入、使用されるべきだとも訴えました。

 「世界AI原則」本文はこちら(米ニュース/メディア連合ウェブサイト)。

 仮訳はこちらでご覧いただけます。

(2023年9月6日)

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