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2013年 6月4日
地域資源生かし街づくりを
室蘭「ふるさとに輝き求めて 地域再考」
室蘭各地区の街づくりは今、人口減少が続く中、さまざまな課題を抱えている。商店街の縮小、高齢者の買い物の"足"の問題、薄れつつある地域の絆―。現状と課題解決に向けた住民の取り組みを紹介するとともに、今後の展望を考察する。
元日付からスタートした通年企画で、朝刊1面に掲載。「中央」「輪西」「中島」「東」「蘭北」の各地区を5部構成で展開する。社会部で商業を担当する石川昌希記者がテーマや内容の素案を作成し、編集局の記者全員が取材・執筆する。
昨年は、地域住民に親しまれてきた長﨑屋室蘭中央店が閉店し、JX日鉱日石エネルギーが室蘭製油所の石油精製設備を2014年3月に停止することを発表するなど、暗い話題が続いた。石川記者は取材の合間などに街を歩く中で考えた。「新たに何かを作るのではなく、既存の施設や団体などの地域資源を生かすことが、今後の街づくりのヒントになるのではないか」
第1部は、長﨑屋の閉店で、買い物客の地元離れが懸念されている状況を伝えた。市の消費者動向調査では、買い物の地区別シェア率で札幌や苫小牧がポイントを伸ばす。地元の商業関係者らは、買い物客が地域を回遊できる拠点となるような跡地活用を求めると同時に、住民を呼び込む活動にいそしむ。
4月2日付からの第2部は、人口減少、高齢化の進行といった課題に直面する一方、定住対策に向けた施設誘致、買い物弱者を支えるバスの運行などに取り組む現状を紹介した。ボルト人形などの独自文化を生かした地域の魅力発信への期待も高まる。
第3部は5月5日付から13回掲載した。10年の丸井今井室蘭店閉店後、新たな街づくりに向けた動きなどを追った。東地区に焦点を当てる第4部は8月にスタートする。(菅)