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2015年 4月21日
開業効果高めるために
函館「つなぐ つながる 新幹線」
北海道新幹線の新函館北斗―新青森間の開業まで1年を切った。新函館北斗駅の周辺では、地域の再発展の起爆剤として期待が高まっている。今年2月から年間キャンペーンとして、開業効果を高めるための地域の取り組みや課題を伝えている。
山崎純一報道部長は「1年早く新幹線が開通した北陸地方に対抗するには、並々ならぬ準備が必要だ。新幹線の受け入れ態勢を万全にするため、開業に向けた現状を見つめ直し、地域で一緒になって考えていきたい」と、企画の狙いを語る。
第1部は、開業を1年後に控える地域の現状を検証した。今年1月、函館市を中心とする北海道、青森県各地の自治体が連携して旅行者向けの情報を集約・発信する「青函圏・みなみ北海道連絡会議」が発足。観光案内所の改修やウェブサイトの機能拡充など、観光客の受け入れ態勢の改善が進む。一方、新幹線降車後の二次交通が不十分といった問題も残る。
こうした課題に対し、一足先に北陸新幹線が開業した金沢はどう向き合っているのか。3月からの第2部で紹介した。金沢市は、経済効果が期待される滞在型観光に着目。歴史的な街並みをじっくり巡ってもらえるよう古地図を活用した冊子を作成した。自治体とも協力して観光プランを提案するホテル同士の連携「金澤八家」の立ち上げなど、新幹線開業効果を持続させるための民間の取り組みも盛んだ。
金沢での取材を担当した山田大輔記者は「北陸の取り組みの紹介を通じて、北海道に足りないものを浮き彫りにし、新しいアイデアの創出につなげたい」との思いで執筆したという。
連載は今後、新幹線の延伸により終着駅から通過点となった、東北地方の各地域の取り組みなども紹介していく。(梛)