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2019年 2月12日
新発想の研究開発に肉薄
山形「柔らかロボ 山形大工学部の挑戦」
姿は「クラゲ型」。
海洋探査を終えると自然に返る。古川英光教授は「死ぬことができるロボット」と表現した。本体はアクリル樹脂。ソフトコンタクトレンズと同じだ。
歯車もなければ、油圧で駆動させる訳でもない。柔らかい素材を使い、処分方法まで見据える。山形大工学部の「ソフトマターロボティクス」開発の最前線を米沢支社の安達一智記者が取材した。1月6日付から全5回。
ロボット開発は政府の国家戦略にも位置付けられている。安達記者によると、山形大は有機ELや3Dプリンターの分野に強く、研究に適した素地があったという。
クラゲロボが調べた海の温度は気象予測に反映される。構想段階ながら、巨大台風の発生が相次ぐ中で期待は大きい。
バランスを保つための動力源に、モーターやバッテリーは使わない。着目しているのは、化学反応で生んだガスの圧力。発案した古川研究室の滝島勇希さんは「小学校の理科で行われている水素や酸素を使った実験と基本的には同じ」と解説した。
開発中の「ミミズ型ロボット」も紹介した。用途は上下水道の配管点検。形状記憶合金の伸縮で動く。上水で使われる直径1・8センチの管にも入り込める。モーターを使うタイプは直径5センチが限界だという。
安達記者は「今までのものづくりにはない発想に未来を感じた」と話す。硬質、頑丈といった従来のロボットの印象とはほど遠い新技術を伝えるため、記事には例えや言い換えを散りばめた。記者の解釈や表現が的を外していないか、確認取材を繰り返したという。
柔らかロボの可能性は「絞りきれないほど多岐にわたる。研究者も到達点は見えていない」。社会にどう広がっていくか、今後も注目したいと語った。(酒)