2023年 5月23日
選手と交流 地域の魅力訴求

北海道「アスリートとともに 合宿の里から」 4月4~6日(全3回)

 北海道士別市は実業団や大学のチームがスポーツ合宿で毎年訪れている。市教委によると、市内の合宿者数は吹奏楽などスポーツ以外の団体も含め、2006年度から新型コロナウイルス流行前の19年度まで毎年延べ2万人を超えた。合宿の縁で市教委から要請を受けた実業団は18年度から市内の小学校で子供向け陸上教室を開いている。

 士別支局の大口弘明支局長は21年3月に着任した際、「日本を代表する陸上選手が当たり前のように市内を走っていて驚いた」という。着任以降、選手が講師を務めるスポーツ教室などを取材している。連載は全道版に掲載。市民と選手の交流事業やスポーツへの意欲が高まるといった参加者の声を報じた。合宿が盛んな士別ならではの特徴を道内にアピールする狙いがあった。

 22年8月には、12年ロンドン五輪女子マラソン代表でダイハツ陸上部のアドバイザーを務める木崎良子さんが教室の講師を務めた。参加した小学生は木崎さんの実績を知り「すごい人だと思った。特別な機会になった」と喜んだ。

 大口氏は連載で「一流選手との触れあいは簡単には体験できないこと。子どもたちが古里士別に愛着を持つきっかけになってくれれば」という市教委担当者(当時)の思いを伝えた。交流事業の例として、選手と市民が同じコースを走るハーフマラソン大会も紹介した。報道を通じ「地元住民に士別の良さを再認識してほしい」と力を込める。

 市民による合宿支援の動きとして、80の個人・団体の有志による「士別スポーツ合宿サポート隊」の発足(23年3月27日)を報じた。サポート隊が陸上コースのごみ拾いなどを計画していると紹介した。中国電力陸上部のヘッドコーチは電話取材の中で「住民に声を掛けてもらえたら励みになる」と述べたという。大口氏はこうした声などを踏まえ「スポーツ合宿に対する住民の関心を高めたい」と話した。(遼)

 ※連載はこちらでご覧いただけます。(他社サイトに移動します)

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