新聞協会賞とは

日本新聞協会が年1回、優れた報道の担い手に贈る賞です。

1957年度の初回は、戦争で親とはぐれた子供らの写真と経歴を載せ、
肉親との再会の道を作った「親探し運動」(朝日新聞東京本社・宮本英夫氏〔取材班代表〕)、
暴力組織や汚職の実態に迫った「暴力新地図」「官僚にっぽん」「税金にっぽん」
(毎日新聞東京本社・三原信一氏〔取材班代表〕)、
仏像200体超を写真連載で紹介した「報道写真についての業績」
(京都新聞社・加登藤信氏)の3件が受賞しました。

報道によって初めて明らかになった出来事も少なくありません。

過去の受賞作をみると「『大阪地検特捜部の主任検事による押収資料改ざん事件』の特報及び関連報道」
(朝日新聞大阪本社・平山長雄氏〔取材班代表〕=2010年度)、
「群馬大学病院での腹腔鏡手術をめぐる一連の特報」
(読売新聞東京本社・高梨ゆき子氏〔取材班代表〕=2015年度)などがあります。

歴史教科書の記述を変えるきっかけとなった「『旧石器発掘ねつ造』のスクープ」
(毎日新聞社・真田和義氏〔取材班代表〕=2001年度)、後に撤回されるミサイル防衛計画の強引さを明らかにした
「イージス・アショア配備問題を巡る『適地調査、データずさん』のスクープなど一連の報道」
(秋田魁新報社・松川敦志氏〔取材班代表〕=2019年度)など、世の中を動かす契機となった報道も受賞しています。

新聞協会賞は長く技術開発や経営面での業績も対象にしていましたが、
2020年度に位置づけを改めました。

旧技術部門は新聞技術賞、旧経営・業務部門賞は新聞経営賞に改称しました。