10月15日からの「新聞週間」を機に、各界で活躍する4人に新聞について話を聞いた。林真理子さん(作家)と姜尚中さん(東大名誉教授)には、新聞の公共性と消費税の軽減税率適用について、萩本欽一さん(コメディアン)と松浦茂樹さん(スマートニュース社)には、新聞の読み方や魅力について語ってもらった。

笑いのもとは新聞記事

2015年10月

萩本欽一・コメディアン

高校に入って1年ほど新聞配達のアルバイトをしてました。学校に運動靴を履いていったら、革靴じゃなきゃいけないって怒られて。アルバイト代で革靴買ったときはすっごくうれしかった。(続きを読む

無知を知る第一歩

2015年10月

林真理子・作家

新聞は「神聖なもの」という感覚が子供の頃からあった。母が書店を営んでいたせいか、紙に書かれた活字は大切にするものと思っていた。中学生の頃は、帰宅してから新聞を読むのが何より楽しみだった。私は「学校の成績は良くないが、すごく物知りな子」だった。(続きを読む

軽減税率は未来への投資

2015年10月

姜尚中・東大名誉教授

毎朝だいたい全国紙と地方紙3~5紙に目を通す。1時間以上かかることもあるが、これがなければ1日が始まらない。食事のようなものだ。(続きを読む

新聞はアイデアの源

2015年10月

松浦茂樹・スマートニュース社メディアコミュニケーションディレクター

毎朝、iPad(アイパッド)で新聞のアプリを読む。社内の一角には、新聞各紙やさまざまな雑誌を置いた「ニューススタンド」を設けてあるので、そこで読む時もある。個人的に新聞を取らないのは、紙がたまるのがつらいから。(続きを読む

新聞は人生の道しるべ

2015年4月

鎌田實・医師、作家

小さい頃のわが家は貧しく、父も小学校しか出ていない人だったが、新聞は熱心に読んでいた。家にテレビはなく、僕も新聞を読むのが日課だった。夏休み、みんなが海水浴に行くのに僕はどこにも連れて行ってもらえなかった。(続きを読む

新聞は脳を鍛える

2015年4月

茂木健一郎・脳科学者

お行儀が悪いのだが、朝ご飯を食べながら新聞を読んでいる。一面をさっと確認し、後ろの社会面などから一面に近づいていく。柔らかい記事から堅い記事に、頭を慣らしていく感じかな。(続きを読む

新聞は「大人への入り口」

2015年4月

内山奈月・AKB48

高校の授業で憲法9条や25条など重要な条文を学んだとき、他の条文も一緒に暗記しました。それをコンサートで披露する機会があったときに、「『アイドルが憲法』とは面白い」と言われました。(続きを読む

文化・教育への課税を危惧

2014年10月

尾木直樹・教育評論家

40年間の教師生活で、授業にはずっと新聞を使い続けている。中学や高校でやってきたのは「書き慣れノート」。生徒はまず、新聞から気になる記事を探す。(続きを読む

深掘りした物語の提示を

2014年10月

為末大・アスリートソサエティ代表理事

新聞は記者が多く、その質が高い。裏をしっかりとることが新聞の一番の力ではないか。スポーツが記憶に残るという点では、若い世代は映像の印象が大きい(続きを読む

「知」の世界につながる鍵穴

2014年10月

玉岡かおる・作家

子どものころの「新聞」のイメージというと、何紙もの新聞を読む父と、それに怒っている母の姿。うちは商店だったのだが、お客さんが来ても父はじっくり新聞を読んでいる。(続きを読む

税率の軽減は社会の利益

2014年10月

斎藤孝・明大教授

私は大学で教員養成を仕事にしている。最も反響が大きいのが新聞切り抜きの授業だ。気に入った記事を切り抜いてノートに貼り、簡単な要約とコメントをつける。(続きを読む

私と新聞

2013年4月

ドナルド・キーン

ニューヨークのコロンビア大学に入学直後だった。将来について悩んだことがある。同級生たちは、何らかの職に就くという目的があって、授業を選んでいた。(続きを読む

英国文化に根付く軽減税率

2014年4月

高田万由子・タレント

バイオリニストの夫の仕事の都合で、長女(14)、長男(7)とともに6年半前からロンドンで生活を送る。頻繁に東京とロンドンを行き来する忙しい日々だ。(続きを読む

弱者に優しい税制実現へ声上げて

2014年4月

島田順子・ファッションデザイナー

私がフランスに初めて来たのはドゴール大統領時代の1967年。アルジェリア独立(62年)で移民が増え、就労ビザがなかなか出なかったのを思い出す。(続きを読む

読めば分かる世の中の成り立ち

2014年4月

曽我部真裕・京大大学院教授

新聞に最初に触れたのは小学生の頃。子供向けの新聞だった。今は複数紙を購読している。新聞を読むと、自分の専門外のことでも一通りのことが分かるので(続きを読む

生きるためのヒントが満載

2014年4月

小岩孝子・仙台市東四郎丸児童館長

3年前の3月12日夜。自宅に戻ると、新聞があった。届いているなんて思いもしなかった。「宮城震度7 大津波」の大見出し、津波に流されながら燃えている(続きを読む

新聞は「心の栄養」

2013年4月

片山善博・慶大教授

大学で教べんをとっておられて、若い人の活字離れは深刻ですか。学生が新聞を読んでいる割合は随分と低いです。政治学を学ぶ学生が新聞を読まないのは論外で(続きを読む

社会とつながる教材

2013年4月

小原友行・NIE学会長

NIEが教育現場に広がっていますね。小中学校に加え、4月からは高校でも学習指導要領に新聞の活用が導入されます。現場は教室だけにとどまりません。(続きを読む

新聞は被災地に勇気

2013年4月

須能邦雄・石巻魚市場社長

東日本大震災では新聞の役割が再認識されました。甚大な津波被害を受けた宮城県石巻市は震災直後から、電気、ガス、水道などライフラインが全てストップしました。(続きを読む